いきなりですが、あなたはお金持ちになりたいですか?
…そりゃーお金持ちになれるんならお金持ちがいいという人が大半かと思います。
ではお金持ちになるためには何をしたらいいでしょうか?
例えばお金持ちになる方法として、副業や複業で収入を増やす、自分が利用しているお金の動きを記録し固定費など支出を見直せる部分は見直す、収入ー支出分のお金を貯金や投資に回す、などがよく挙げられています。
そういった内容については今までたびたび当ブログIntro Booksで触れてきたので、今回は省略。というか今回紹介する本はそういった方法がメインではありません。
お金持ちになるためにやらなければならないこと、それはお金についてのマインドチェンジです。
いくらお金を貯めることができても、稼ぐことができても、使う額を見直すことができても、精神面が変わらなければ幸せなお金持ちにはなれません。
ということで、今日は『職業、お金持ち。』で大富豪のマインドについて、学んでいきたいと思います。
著者は1988年生まれの個人投資家:冨塚あすか(とみずかあすか)さん。
「お金を理由に何かを諦める、という事態とは生涯無縁でいよう」と決め、20歳のときに10万円から資産運用を始める。紆余曲折ありながらも持ち前の分析力と嗅覚、人当たりや運の良さで資産を順調に拡大。会社員を辞めてからは2年ほど、専業投資家として資産運用のみで生活する。
2016年3月より、ひとりでも多くの女性がお金を「手段」として、自分のやりたいこと・欲しいもの・理想のライフスタイルを手に入れられるよう、自身の経験を元に投資を教え始める。
現在は、男女混合の投資コミュニティ・ixi(イクシィ)や、女性限定のお金のオンラインサロン・ハッピーマネラボを主宰しており、投資の仕方や生き方、女性がお金持ちになるために必要な「お金の帝王学」について指南している。
ちなみに、お金持ちになるために注意しなければならないことは、あくまで自己責任という点。誰かに言われた方法で損をしても、その損失は誰も補償することができません。どんなに調べたり勉強してもわからないもの・理解できないことには安易に手を出さないようご注意ください。今回のマインドセットもあくまで自己責任なのであしからず。
あらすじ
この本は事実をもとにしたフィクションを小説として書かれています。
主な登場人物は2名。
- あすか
└大学生。お金が好き。 - えびすさま
└老紳士。資産家。
あすかは物心ついたときからずっとお金が好きな女の子。
大学生となり20歳に。ふいにお金持ちに会って話を聞きたいと、お金持ちと接触できそうな証券会社へ足を運びます。
そこである老紳士があすかの肩をとんとんと叩き、声をかけます。
資産家に出会うことに成功したあすかは、そこから大学の空き時間を利用して通うようになり、顔馴染みとなり他愛もない話をするようにまでなります。
特に最初に出会った老紳士と仲良くなり、えびすさまとあだ名をつけます。
凡人の常識はお金持ちの非常識
ある日、証券会社のロビーで話す2人。
「ねぇねぇ、えびすさま。ここに来る人は、生まれたときからずっとお金持ちの人ばかりなの?みんな別世界の人に見えるんだけど」
えびすさまはこう言います。
「あぁ、別世界と言えば別世界かもしれないね。生まれたときからどうかは人によるけど。そうか…あすかちゃんはまだ知らないのか。あのね、お金持ちの世界とそうでない世界とでは、そもそものルールが違うんだよ」
お金持ちとお金持ちではない人は前提や常識、善しとされることやお金の稼ぎ方といったことまで、実はなにもかもが違うんだ、とえびすさまは言います。
常識はみんなが思っているから『常識』なのに、そこまで違うことなんてあるのか、とあすかはさらに質問します。
えびすさまは大多数の人が今採用しているであろうルールを金持ち界の常識に置き換えて、説明してくれます。
- 「働かざる者食うべからず」→「働かせる側であれば自分が働く必要はない」
- 「清貧は美徳」→「貧しくいるのは罪である」
- 「楽して稼ぐなんてずるい」→「楽して稼ぐのは楽しい」
- 「お金持ちは悪いことをしているに違いない」→「お金持ちは他人を喜ばせられる人」
- 「お金持ちは特別な人」→「お金持ちは誰でもなれる」
また、金持ち界の常識を教えてくれます。
- お金はなくならない
- 人生は好きなことだけをするためにある
- 辛いこと、苦しいことは避けていい
- 金持ちでない人は、それを自分で望んでいるだけ
- 金持ちと一緒にいるほど金持ちになる
- お金は人を優しくする
- 自分の『好き』がお金に換わる
- 労働で豊かになることはできない
- お金も人も『気』の良いところに巡ってくる
- 良いとこ取りの人生が普通
そして、この金持ちの世界には誰でも足を踏み入れることできると言います。
足を踏み入れる方法は、今まで持っていた常識を捨て、これらの金持ちの常識を自分の中にインストールすること。
「まずは一旦、今まで当たり前だと思ってきたことを全て疑ってみることだ。どんなに小さなことでもね。ちょっとしたお金の使い方、お金の捉え方から、働き方や生き方といった大枠まで。
常識っていうのは自分が気づかないぐらいに奥底へ浸透しているものだから、それを炙り出す作業がスタートライン。自分がどんな枠組みで思考して日々を過ごしているかを、正確に把握する必要がある」
お金持ちではない多くの人は、親や先生・出会った大人たちによってお金について洗脳され、貧乏の血を受け継いでしまっています。なのでまず、自分が当たり前と思っている常識を疑うことが大事…!
お金が好きでなければ、お金持ちにはなれない
えびすさまはある日、あすかにこう言います。
「金持ちになれるかどうかは簡単な質問で測ることができる。どうだろう。その質問、知りたいかい?」
もちろん!とあすかは即座に答え、えびすさまからこう質問されます。
「あすかちゃんは……お金が好き?」
すかさずうん!と答えるあすか。
その答えを聞いて、あすかちゃんはお金持ちになれるね、とえびすさまは言います。
「この質問に間髪入れずに『好き』と答えられるのなら、既に『お金持ち』になる第一段階を満たしている。金持ちでお金が嫌いな人に、僕はまだ会ったことがない。みんな当然のごとく『好き』だと言う。それは日々のお金の扱い方を見ていても一目瞭然だ。
金持ちにとって、お金を好きでいるというのは当たり前のことなんだよね。お金があるおかげで、たくさんの経験ができているのだから。金持ちほど、きちんとお金を尊重する。感謝こそすれ、嫌ったり敬遠したりする人はいないだろう」
さらにえびすさまは「お金が好き?」と聞かれた時、金持ちじゃない人はこう答えると言います。
- 好きになりたい
- 好きだけど、口に出してはいけない気がする
- お金が好きか、なんてそんなこと、考えたこともなかった
これらはどこか否定的だったり精神的抵抗があったり無関心な人が多く回答します。
さらに、お金は人と一緒で、不平不満や文句・愚痴をひたすら言うような自分のことを嫌っている人の元へは行きたがらないとえびすさんは言います。
あすかはその話を聞いてお金をより好きになり、日々の様々な事象にありがとうと感謝を伝え続けるようになります。
貧しさをお金のせいにしているうちはお金持ちになれないということですね。お金を追い求めることは美しくない、お金のことを口にするのは恥ずかしいこと、という考え方を変えて、毎日ランチできているなど当たり前なことにも自然に感謝できれば、もうお金持ちへの扉は開かれます…!
貧乏人の悩みの九十九パーセントはお金で解決できる
えびすさんはある日、貧乏人の悩みの九十九パーセントはお金で解決できるんだよとあすかに言います。
あすかは唐突に投げ込まれた爆弾発言にびっくりします。
例えば仕事。職場環境も人間環境も最悪の職場に勤めていて辞めたいと思っていても、多くの人は生活のために『嫌々働き続ける』という選択を取らざるを得ません。
これがもし十億円を手にしていたら、無理して働く必要がなくなるため、嫌々続けるという選択肢を取る人はかなり減ります。
「仕事に限らず、大抵のことはお金で解決できるようになっているんだ。日々の悩み、ストレス、欲望、争い。お金によって、そのほとんどは解消する。九十九パーセントというのは大げさでも何でもなく、極めて現実的な数字なんだよ」
問題を解決するための一番手っ取り早い方法はお金を稼ぐこと、世の中お金が全てではないが資本主義社会において『お金がない』というのは、すなわち『死』を意味する、とえびすさんは言います。
「大切なのはお金じゃない、などと主張する人もいるだろう。でもね、この言葉を金持ち以外が言ったとしたら、それは単なる綺麗ごとだ。
失礼に聞こえたら申し訳ないが、これは金持ちにのみ言うことが許されているフレーズでね。貧しい人が口にしたって、ただの負け惜しみにしか聞こえないんだよ。だって、説得力がまるでないんだから。
貧しい人ほどお金を軽視する。お金を粗末に扱ったり、お金『なんて』と口にしたりね。お金『なんて』と言う人を、金持ちは決して信用しない」
また、貧乏人の悩みは一パーセントを除いてお金で解決することができますが、お金持ちの悩みの九十九パーセントはお金では解決できません。なのでそのお金で解決できないことに時間を割くべく、なるべく早い段階で稼いでおく必要がある、とえびすさんは言います。
お金がなければお金がらみで悩み、お金があればお金以外で悩む。文字にすると悩んでばっかの人生じゃないと思っちゃいますが、お金以外で悩めることが幸せと感じることができなければ、お金持ちへの道は難しい…
「悪魔の口癖」を排除する
えびすさまと知り合ってまだ日が浅い頃、あすかは自分でも気が付いていなかった口癖をかなり厳しい口調で注意されます。
「ほら、また言ってる。『でも』『どうせ』『だって』。そんな言葉ばかり口にしていて楽しいかい?返事は基本的に『はい』『イエス』『もちろん』。言い訳を並べても一円の特にもならない。むしろ自分の評価を下げるだけだよ。あすかちゃんは一体いつまで逃げているつもりなの?せっかく他の人と比べて優位な段階でこの世界に飛び込んできたのに、このまま時間を無駄にし続ける?」
あすかはお金持ちになると大風呂敷を広げたものの、いざ具体的な手段に移すとなると怖気付いてしまい、なんだかんだと言い訳をつけて、始めるのをずっと先延ばしにしていました。
えびすさまは孫よりも若い子が希望いっぱいにお金持ちの世界の扉を叩いたことに喜びを感じていたため、あえて厳しい口調で説明します。
「投資家から名だたる経営者まで、今までも本当に色んな人と会ってきた。その中で、うまくいく人には共通する『特徴』があるんだよ。何かでずば抜けた成果を出した人、何かを達し遂げた人というのは、絶対にこういった発言をしない。
『でも』『どうせ』『だって』。これらは頭文字を取って『三D』と呼ばれることもあるね。投資に限らず、成功者の世界では原則として禁句とされている。
もちろん、ただの接続語であれば全く構わないんだけど、この『三D』は多くの場面で『自分を守りたい』という感情が入りやすいんだ。それで後に続く言葉が言い訳や責任転嫁のオンパレードとなると、聞いていてすごく疲れるし、全くもって実りがない。しかもいつまで経っても同じところの堂々巡りで、どんどん気が滅入ってくるんだよね。
自分のせいにできない限り、人として成長することは一生ない。投資の自己責任論に通じるところもあるかな。どうしてこういった状況になっているのか。自分に何が足りていないのか?どんなときでもそういう考えができるようにならなければ、成功というものは決して訪れない」
その日からあすかは「逃げ」という選択肢を封じ、言い訳と責任転嫁を排除します。
すると停滞していた現実が再び動き始め、成長スピードが飛躍的に加速します。
成功するなら『でも』『だって』『どうせ』は禁句。これはお金持ちだとかお金だけではなく、すべてにおいて大切なことですね。
「幸せなお金持ち」になる三つの条件
以上、『職業、お金持ち。』に載っている愛されて幸せなお金持ちになる32の教えの中から、わたしが大富豪マインドセットに重要だと思った4つをピックアップしてご紹介させていただきました。
ある日、えびすさんは幸せな金持ちになるために必要な三つの要素をあすかに話します。
その三つの要素はこちら。
- お金
- 時間
- 仲間
いくらお金を稼いでいても、時間がなければ使えません。また、お金と時間があっても、一緒に使う人がいなければつまらない。さらに、寿命には抗えません。
この中からどれが欠けても幸せな金持ちにはなれない、お金・時間・仲間のうち一番簡単に攻略できるのが『お金』である、とえびすさまは言います。
ではお金を稼ぐにはどうしたらいいか、まずお金に対する考え方を改めること。マインドセットを変えることができれば、お金持ちへの道の第一歩へ踏み出せます。踏み出してからは自分のできることを何か一つからでもいいので、やっていきましょう。
あなたは何から始めますか?もしお金に対する考え方から変えたいと思ったり、もう少しマインド部分を勉強したいと思った方はぜひ、こちらの本をぜひ読んでみてください。
お金に関する本が苦手という方、この本は小説として書かれているので、ひとつの物語として手に取ると比較的読みやすいかなと思います。
ではまた。
この記事を書いた人
- インナーカラーがやめられない。
座右の銘は日々成長。
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