皆さんは、おうちに観葉植物や多肉植物といったグリーンを飾っていますか?
オシャレなおうちに必ず置いてあるイメージ…!昨今はグリーンのある暮らしが注目されているそうです。
2021年、花と緑に関する事業を展開する第一園芸株式会社が国内に住む10〜60代の男女に対してアンケートを実施し、その中で4人に1人が「(コロナ禍で)植物に対する関心の変化を感じる」と回答しました。
さらに、このアンケートで全体の3割弱が「コロナ禍になってから癒しを求めて観葉植物を育て始めた」と回答しています。
今日は、観葉植物などのグリーンに興味・関心はあるものの、育てるには至っていない…という方に、参考になること間違いなしの『LIFE GREEN SELECT TOUR 暮らしに寄り添うグリーンと出会おう』という本を紹介いたします。
本書は観葉植物や多肉植物といった様々なグリーンの種類や育て方について書かれています。
- 育ててみたいけど、枯らしてしまいそうで不安
- 種類が多すぎて、何を選べばいいか分からない
といったお悩みを持つ方におすすめです。
著者はグリーンプランナーの森田紗都姫(もりたさつき)さん。
大学卒業後、ランドスケーブや室内のグリーンコーディネート、書籍や生活雑貨まで、多岐にわたるプランナー業務に従事。その後、ガーデンデザイン事務所にて、室内外のガーデンデザイン・施工を述べ100件以上手掛ける。そして2018年、「studio YAMAMORI」を設立。室内外の植物のプランニングをはじめ、講師、商品比較、執筆、イベントの企画など、植物にまつわる様々な取り組みを通じて、植物と人の双方にとってより良い環境づくりを目指し活動中。
森田さんは、悩まずたのしみながらおうちでグリーンを選んでいただければ、と「目的・置き場所で選ぶ」「種類で選ぶ」の2種から解説しています。
本記事ではこの2種から「目的・置き場所で選ぶ」に焦点を当ててご紹介!…とその前に、まずはグリーンの育て方について見ていきましょう。
グリーンが生きるために必要なもの
あなたは、「グリーンが幸せに生きていくために必要不可欠なもの」をご存じでしょうか?
まずはお水、そして光。あとは、えーっと…なんだろう?
本書では、大きく分けて以下4つが必要と書かれています。
- 光
光合成をして栄養を得るためには光が必要です。明るい場所が好きなものや比較的暗い場所が好きなものに分かれます。 - 水
グリーンの体は80%以上が水でできています。そのため、水やりは私たちにとっての食事のようなもの。光同様、種類によって必要量に差があります。 - 風
忘れてしまいがちなのが風。風がないと光合成に必要なCO2が滞ってしまうことと、土が乾きにくくなり根腐れが起きやすくなります。 - 温度
人間が冷暖房を入れないと過ごしづらいと感じるように、グリーンも気温・室温に影響されます。個体差はあるものの、約10℃〜30℃が適温と言われていて、水やりやお手入れも調整が必要です。
風と温度も重要だったとは知りませんでした…!人間と植物(グリーン)は共通点が多いですね〜
水やりの基本
グリーンを育てる際に最も多い失敗が「水分過多による根腐れ」と「乾燥による水枯れ」と言われています。
室内では水のあげすぎで植物の根が腐り、外では水やりを忘れて枯らしてしまう…経験したことがある方も多いのでは…?
ということで、水やりの基本3点を押さえておきましょう。
- 「根」に新鮮なお水を届けるつもりでたっぷりと
水は「根」から吸収するため、根に届くようにしっかりあげる必要があります。ちょろちょろっと土の表面だけに水やりしても根には酸素が入った新鮮な水が届かず、呼吸困難になり根腐れを起こしてしまいます。水やりをするときは「根に新鮮なお水を届ける!」という気持ちでたっぷり与えましょう。 - 季節による水の管理は「量」ではなく「頻度」を変える
夏や冬になるとついつい1回の水やりの量を増やしたり減らしたりしたくなりますが、1.でお伝えした通り、大切なのは「根に届く水の量」と「新鮮な水の循環」です。根腐れは水の量が多すぎて土が乾かず、新鮮な酸素入りの水が循環しないことから起こります。そのため、季節の調整では量は変えず、水やり→乾く→水やりの頻度を調整しましょう。 - 水やりのタイミングは朝
水やりは基本的に朝に行いましょう。
太陽がのぼってグリーンが活動し始めたら水分を使い始めるので、朝水やりをして暖かい日中でしっかり乾き、また水やりができる状態になるのが理想です。
もちろん育てる環境やグリーンの種類により変わりますが、これらを守れば枯らすことなく育てることができそうですね。
目的・置き場所で選ぶグリーン
育て方を頭に叩き込んだ後は自身のおうちに置きたいグリーンを選んでいきます。
ここでは、「リビングや玄関など置きたい場所は決まっているけど何を置いていいかわからない…」という方に対して、おすすめのグリーンを教えてくれます。
インテリアの主役になる大きなグリーン
生活の中心になる場所にはどこからでも目に入りやすい大きなグリーンを置くのがおすすめ!空間にメリハリと心地よさを演出することができます。
失敗しない選び方
- 環境に適しているかで選ぶ
何より大切なのが置きたい場所とグリーンの樹形や好む環境が合っているかどうか。置き場所の日当たり、風通し、広さを把握してから選ぶと◎ - 理想のサイズや樹形で選ぶ
観葉植物の成長は遅く、理想通りに育てるのはプロでも難しいです。そのため、選ぶ段階でサイズと樹形は好みのものを選ぶのがベスト。 - インテリアのイメージで選ぶ
インテリアの主役になるということは、空間のイメージに合ったものを選ぶことが大切です。葉の大きさや色、形、樹形が空間に合うかどうかをイメージしながら選びましょう。
おすすめグリーン一例
ウンベラータ
ハート型の大きな葉っぱが特徴で、不動の人気を誇る植物。環境の変化で葉を落とすので樹形の維持は難しいものの、再生力がすごいので枯らしにくいのも特徴。
エバーフレッシュ
木漏れ日の中で森林浴をしているような心地よい印象を受ける植物。お水が大好きなので水やりは頑張る必要がありますが、唯一無二の柔らかさを感じます。
パキラ
上部にしか葉っぱがつかないのが特徴。虫が付きにくく、とても丈夫、毒性もない上に、水やりも楽。どんな方にもオススメです。
棚やテーブルに飾る小さなグリーン
テーブルや棚の上、天井などのちょっとした空間にグリーンを飾ってみましょう!小さなかわいいグリーンはインテリアのポイントとして大活躍します。
失敗しない選び方
- 乾燥に強いものを選ぶ
テーブルサイズのグリーンは、鉢のサイズが小さいため土が乾きやすく、大きなものよりこまめな管理が必要。不安な方は、初めから乾燥に強いものを選ぶと◎。 - 鉢と一緒に選ぶ
テーブルサイズのグリーンの鉢は素材や柄、形まで種類が方法です。小さいからこそ鉢とのバランスが大切なのでできる限り同時に購入することをおすすめします。 - 好みの色・形で選ぶ
大きな観葉植物は環境や性質なども考慮が必要ですが、テーブルサイズのグリーンは置き場所を変えやすいので自分の好きな見た目で選んでもOK!
おすすめグリーン一例
ガジュマル
初めて買った観葉植物はガジュマル!という人も多い植物。多幸の木と呼ばれていて縁起がいい上に育てやすいのでギフトにもおすすめ。
ベンジャミンバロック
下向きにくるんとカールした葉が個性的でかわいい植物。葉に光沢があるので、上品な印象を演出できます。
華やかな気持ちでお迎えできるウェルカムグリーン
玄関は比較的暗く、風通しの悪いスペースになることが多く寂しい印象になりがちです。帰宅時やお客様が来たときに華やかな気持ちになれるグリーンを選びましょう。
失敗しない選び方
- 強健なものを選ぶ
玄関は配置状北側や、窓がない環境が多く、日当たりや風通しが悪いことがあります。病気や虫に強く、耐陰性があるものを選びましょう。 - 乾燥に強いものを選ぶ
目が行き届く範囲ではないため、お手入れがおろそかになりがちです。できるだけ乾燥に強く、水やりの手間がかからないものを選びましょう。 - 色やシルエットで選ぶ
玄関に飾るグリーンは一番視界に入るシンボリックな存在になります。ですからアートやインテリアに考え方で玄関の色味や素材に調和したグリーンを選びましょう。
おすすめグリーン一例
ストレリチアオーガスタ
根本から大きく開いた葉が特徴。葉の面積が多い分蒸散作用が他の観葉植物に比べて高く”生きた加湿器”としての役割も。
ユッカ
風水では邪気払いの効果があると言われていて、出入り口である玄関に飾ると効果がありそう。乾燥にも強いので水やりもとっても楽。
心地よく快適に眠れるグリーン
グリーンには空気をきれいにしたり加湿をしたり、睡眠にうれしい効果がたくさんあります。見た目にも身体的にも優しい空間にしましょう。
失敗しない選び方
- 日陰でも育つものを選ぶ
一日を通じて薄暗い寝室は、観葉植物にとって良い環境とは言えません。半日陰から日陰で育つ耐陰性の強いグリーンを選びましょう。 - 葉に丸みがあるものを選ぶ
丸い葉のグリーンは穏やかで気持ちを落ち着かせる効果があり、近くに置くことでリラックスできます。また葉の面積が多いことで空気清浄、加湿効果も期待できます。 - 乾燥に強いものを選ぶ
寝室は寝る時間以外はあまり動線がない場所です。水やりをうっかり忘れてしまうこともあるため、枯れにくいものを選びましょう。
おすすめグリーン一例
シルクジャスミン
ミカン科で夏に柑橘の甘い香りのする花を咲かせます。光沢のある小さな葉が気持ちいい空間をつくってくれます。
ツピタンサス
手のひらを広げたようなツヤツヤのインパクトある葉が特徴で、成長すると曲がっていく幹も存在感があり楽しい、置き場所を選ばないのも◎。
ココロとカラダに良いグリーン
ということで、『LIFE GREEN SELECT TOUR 暮らしに寄り添うグリーンと出会おう』より、グリーンの育て方・場所で選ぶグリーンの一例を紹介させていただきました。
他にも、ベランダなど屋外で育てるのに適したグリーンについて・持っておきたい道具の説明などが書かれています。
文字だけでなく写真やイラストも多いので、見ているだけで心がなごむ一冊です。
最後に、本書にはグリーンをおうちに飾ることは空間の雰囲気が良くなるだけでなく、暮らしも健やかになると書かれていました。
例えば、以下のような効果があると言われています。
- グリーンで癒されることにより、ストレス軽減に
- 緑を見ることで、目の負担を減らす
- グリーンは部屋の空気をきれいにしてくれる
パソコンやスマートフォンなどあらゆるデジタル機器を使うことが多い現代社会において、心身のケアにつながるのはありがたい…!
インテリアだけでなく、健康にもつながるグリーン。あなたも生活に取り入れてみてはいかがでしょうか。
ちなみに、我が家は4つのグリーンを育てています。かわいい子たちなので紹介させてください…!
我が家のグリーンたち
ではまた。
この記事を書いた人
- インナーカラーがやめられない。
座右の銘は日々成長。
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