こんにちは。今日は以前紹介した『なぜか感じがいい人のかわいい言い方』の第二弾。
第一弾はこちら↓
第一弾の内容をざっくりまとめると
- 大人になると、悪いことではないが建前でのやり取りが多い
- 自分が感じていることをそのまま伝えると、建前でのやり取りと比べて相手との距離が近くなりやすい
- 相手から親しみを感じてもらえると、かわいがられる人に近づく
- 「挨拶する」「依頼する」「お断りする」「返事する」4つのシチュエーションで使える7つのかわいい言い方を紹介
という内容でした。
実はわたし、日本は本音と建前の社会であることに慣れておらず、結構苦しんできました。ある日から「わたしが本音を言うからいけないんだ」と思い、外では本音を押し殺して生活しています。でも言い方ひとつの話だった、そう本書が教えてくれました。
今回は、「提案する」「注意する」「謝罪する」「気配りする」という4つのシチュエーションに注目し、かわいい言い方を見ていければと思います。
前回に引き続き、かわいい言い方を身につけ、かわいがられる人に近づいていきましょう!
かわいい言い方
5つ目のシチュエーション:提案する
反対意見を出したいとき
そうではなくて、こうだと思います。
アイディアを深めるために、あえて反対の意見を言ってみてもいいですか?
「この人とは意見が違うな」と感じた。
反対の意見を言いたいのだけれど、対立はしたくない。だけど黙っていたら、ただ賛成したことになりそうで、それも避けたいこと。
できれば自分と相手自身ではなく、自分と相手の意見同士を戦わせたい。
そう思った時に、こんな絶妙な言い方があるのです。
「おおかたそれでいいと思いますが、議論を深めるために、あえて反対の意見を言わせてください」
着眼点が異なる人とのやり取りなどで起こりがちですよね。お恥ずかしながら「自分と相手の意見同士を戦わせたい」なんて考えたこともありませんでした…「同じ立場じゃないから分からないんだろうなー」くらいにしか考えていなかった自分を殴りたい…
このひと言によって、議論はこんなふうに変わります。
お互いに本人同士がぶつかることなく、まるで”紙相撲”のように人格から離れたところで、意見の戦いがはじまるのです。
つまりお互いの人格を傷つけ合うことなく、議論を前に進めることができます。
根拠のないうわさ話が流れているとき
真実ではありません。
私は動けないので、チカラになっていただけませんか?
根拠のないうわさ話、あるいは身に覚えがない悪評が出回り、立場的にピンチに追い込まれている。そんなときはどうしたらいいのでしょうか。
あわてて否定したり、大声をあげたり、「真実ではありません」と証明したくなる気持ちはぐっとおさえましょう。大人気ない人に見られるだけではなく、事実を言われてごまかそうとする言動と同じだからです。
そのうわさ話が組織全体に広まったときに、自分のことをジャッジする組織の長、上司、社長、リーダーなどがいるはずです。まずはその人のところへ相談にいきましょう。そして「こういううわさ話が出回っています」という事実を伝えた上で、「このまま放置しておいても、問題ないでしょうか?」と確認します。もし問題だというのなら「当事者の私が動くわけには行かないので、チカラをお借りできますか?」とお願いしてみましょう。
うわさ話がすきな人って職場に一定数いますよね…なにがたのしいんだろうか…?これが逆効果と分かっていてもついつい否定する人が多いかと思いますが、困ったときは上司に相談!
こんな風に相談することによって、「真実ではない」と認識してもらえることにもなります。
6つ目のシチュエーション:注意する
なかなか言うことを聞き入れてくれないとき
あなたのために言っているのです。
ちゃんとしてくれると私が助かる。
ある特別支援学級の先生は悩んでいました。授業中たびたび教室から外に飛び出していく生徒を捕まえては、教室へ連れ戻さなければならない。自信を失った先生はカウンセラーに相談しました。カウンセラーは「その生徒の本音はなんでしょう?」と質問しました。「勉強するより、外で遊びたいのでしょう」と先生。するとカウンセラーは「まずその気持ちをちゃんとわかっていると生徒さんに伝えてください」と指示した上で「では先生はなぜ、その生徒を教室に連れ戻したいのですか?」と重ねて聞きます。「その生徒の将来を楽にしてあげたいからです」
<中略>
「本当の、本当の先生の本音は?」先生はしばらく考え、はっきりと言いました。
「その生徒が教室で勉強してくれると私の評価が上がるからです」
カウンセラーは「その言葉をそのまま生徒さんに伝えてあげてください」とアドバイスしました。実際そのとおりにすると、生徒はそれ以降、教室を出ていかなくなったそうです。
そんなことあるんですね!生徒の本音をわかっていると伝えるのはもちろん、先生の本当の本音をきちんと伝えたことが良かったということですね…カウンセラーさんは偉大…
私たちはつい自分で自分の本音を隠し、社会的に正しくあろうとします。しかし自分の”本当の本音”を共有することで、”共犯者的関係”になり、お互いに協力し合えるようになります。
しくじったとき
なんでこうなったのでしょうか?
次はどうしましょうか?
ああ、大きなミスをしてしまった!そんなとき、原因を探したり、落ち込んだりするかもしれません。しかしそれは時間の無駄です。反省はするが、自分を責めることなく、次にどうしたらいいかを考えて、行動に移す(知的な後悔)のが正解です。
これは対相手にだけでなく、自分自身へ注意するときにも使えますね!
なんでこうなったではなくて、だったら次はどうすればいいか?と頭を切り替えられるかどうかが大事。問題は受け入れるまでが苦しいですが、サクッと受け入れてしまえばそれが現実。陽気な心の状態を保ち、次の洗濯をする人が物事を達成できる人なのです。
7つ目のシチュエーション:謝罪する
明らかに相手のミスなのに、相手が自覚していないとき
もう一度、確認していただけますか。
挽回したいです。
まだ確定していないはずのアポイントが、相手の勘違いにより確定したことになっている。そしてよりにもよって、こちらが「すっぽかした」という認識になっている。相手は「確定していない」という事実には気づいていないので、謝りに行かなくてはいけない。そんな不条理なトラブルに巻き込まれたとき、あなたならどう対応しますか?
こういうとき、つい「お約束を確定したメールがどこにも見当たらないので、確認のためもう一度送っていただけますか?」など、自分の正当性を証明しようとしがちです。
<中略>
仕事の取引先であれば、商談を破綻させてしまう可能性もあります。人生はトーナメント戦ではなくてリーグ戦。ひとつ負けたら終わりではない。だから「私は悪くないのに」という短期的な思考から「この出来事によって未来をよくしよう」という長期的な思考に切り替えましょう。
トラブルに巻き込まれるのは本当勘弁してほしいというのが正直なところですが、起きてしまったものは仕方がないこと。付き纏う「わたしは悪くないのに」を追い払える考え方へ切り替えちゃいましょう!
丁重に謝った上で「いつかこの一件があってよかったと思っていただけるように挽回したいです」とお伝えする。そして後日「もうそんなことしていただかなくてもいいのに」と恐縮されるくらいの行動でしめしましょう。
8つ目のシチュエーション:気配りする
手土産を渡すとき
お口に合うかわかりませんが。
すごくおいしいのでみなさんで召し上がってください。
大人の世界では手土産は「お口に合うかわかりませんが」「たいしたものじゃないですが」と遠慮がちに渡すのが一般的ですが、せっかく持っていくのですから、自信たっぷりに”自分の感動”と”ストーリー”と一緒に贈るのがいいと思います。
「以前○○さんからいただいて、めちゃくちゃおいしかったので、ぜひ□□さんにも試していただきたくて持ってきました。あとで調べたら、県内で一番人気のお店らしいのです」
確かに受け取る側としても、お口に合うかわからないと言われるより、おいしいと言われた方が気持ちよく受け取れますよね…!
ただし手土産はなにを持っていくかより、持っていくという行為そのものが大切。
なぜなら、手土産は「私はあなたをリスペクトしていますよ」という表現のひとつになるからです。
失礼なことをされたとき
ありえない。
どうか健康でありますように。
経験が浅いころは、誰かに失礼なことをされると、ただ落ち込むしかありません。
しかし人は少しずつ人生経験を積みます。すると怒りをしめしたり、主張したり、言い返したりできるようになります。
さらに人生経験を積みます。すると怒りを感じても、黙っていることができます。言いたいことがあっても、胸のうちに秘められるようになるのです。
<中略>
さらにもっと人生経験を積みます。すると他人から嫌な気持ちにされたとしても、相手の健康を祈ることができます。
失礼なことを言われても、並んでいるときに割り込まれても、「お身体に気をつけて」「この人が健康でありますように」と心の中で手を合わせられるようになるのです。
この間、ATMが混んでいて床に書かれていた並ぶ場所で待っていました。自分の番が来て進むと、並ぶ場所じゃないところで待っていたであろうおばさんが「私が先に並んでいたから」と空いたATMに割り込んできました。なにこのおばさん、と一日中もやもやしてたんですが、まだまだ人生経験が浅い証拠ですね…
誰かの健康を祈ることによって、自分の健康を祈ることにもなり、怒りの連鎖を止め、幸せの連鎖に変えることができるのです。
どんな人にも丁寧に
ということで、『なぜか感じがいい人のかわいい言い方』より、4つのシチュエーション・7つの実例をピックアップさせていただきました。
前回と今回で計8つのシチュエーションについて取り上げました。
そこで出てきた数々のかわいい言い方たちは当然、いきなり使えるものではありません。
咄嗟に出てこずああ言えばよかった…と終わった後に振り返ったり、言えはするが今までの言い方のクセが入り混じっていたり、こっ恥ずかしくなり照れたりすることも多いと思います。
著者の山﨑拓巳さんは、棒読みでもしばらく使っていれば人間関係に3つの変化が起こる、と言います。
その3つの変化とは
- チャンスがやってくるようになる
- 情報が集まってくるようになる
- 自己肯定感が増す
というもの。
普段から感じのいい言い方を使っていれば、すごい仕事やすごい体験・すごい紹介などのチャンスが思わぬところから舞い込んできます。
また、次々といろんな情報がやってきて常に自分のやりたいことがあふれる状態になります。
さらに、みんなに好意を持ってもらえるようになると、自分のこともすきになれます。人と話すことがたのしくなり、恐れ多かった人などどんな人とでも話せる自信がつきます。
もちろん、誰がどんなチャンスや情報を持っているかはわかりません。
そのため、どんな人に対しても丁寧に接することが大切です。
言い方ひとつで感情や行動・自分の成果や実績など全てにつながる、そう教えてくれる本書。
気になった方はぜひ手に取ってみてください。
わたしも、日常の言い方だけでなく、Intro Booksでの伝え方をもっと意識していきたいと思います!
ではまた。
この記事を書いた人
- インナーカラーがやめられない。
座右の銘は日々成長。
最新の投稿
- 小説・エッセイ2024-01-07個性が光る、妻おすすめノンフィクション本4選
- 実用書2024-01-06なんだか疲れている人へ|私が最近弱っているのは毎日「なんとなく」食べているからかもしれない
- ビジネス・マーケティング2023-04-15凝り固まった思考を変えてくれる「なんとかするアイデア」
- マンガ2023-02-16「僕はメイクしてみることにした」を読んで思い出す化粧の楽しさ
コメント