令和版引き寄せの法則|お金を無限に増やした方法

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こんにちは。夫です。

先日訪れた本屋さん、そこで妻が「これ面白そうやで」と持ってきた本が今回紹介する「お金を無限に増やした方法」です。

なかなか強烈なタイトルですよね。タイトルを見た時、ものすごくアグレッシブな資産形成の本かと思ったのですが、全然違いました。この本は令和版引き寄せの法則ともいうべき、自己啓発本です。

大学生の頃、自己啓発にハマって「7つの習慣」や「思考は現実化する」をはじめいろいろ読んでいたのですが、最近はあまり読んでいなかったんですね。妻から渡されてパラパラとめくって感じたのは「この本にはいろんな自己啓発本のエッセンスが濃縮されている!」ということです。

2021年に読み直すから価値がある「完訳 7つの習慣」
20歳の時、知人に紹介されて読んで最も人生に影響を与えた本。スティーブン・R・コヴィー博士の「7つの習慣」です。 個人的には、人生の早い段階でこの本を読んでいるかどうかで、人生の質というか、満足度が大きく変わるんじゃないかと。元々、小説やエ...

本書には著者のアンドレス・ピラ氏が高校中退、ギャング、ホームレス、という底辺から、世界有数の不動産ディベロッパーを始め数々のビジネスを成功させビリオネア(資産10億ドル以上)になる過程で学んだ18の法則が書かれています。

その最初の法則(0番目の法則)として紹介されてるのがなんと「私が間違っていることを証明してくれ」です。

著者のアンドレス・ピラ氏はホームレス状態で食べるものに困っている時、友人に助けを求めました。安く借りられる家を紹介してくれるか、お金を援助して欲しかったんです。しかしその友人はお金を援助する代わりに一冊の本をアンドレス氏に贈りました。
それが、自己啓発の名著「ザ・シークレット」だったんです。

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僕も大学時代に読みました。「ザ・シークレット」は”正しく願えば正しく叶う”という引き寄せの法則の火付け役みたいな本ですね。

しかし寝る場所、食べるものに困っているアンドレス氏にとって本はなんの役にも立ちません。友人に腹を立てましたが、暇つぶし程度に贈られた「ザ・シークレット」を読み始めたんです。

それを読んで彼の人生が好転し始めた…わけではありません。彼は本を読んで「非現実的」「クソみたいな本」と感じたそうです。

そこで彼は、この本に書かれていることが間違いであることを証明しようとしました。つまり、書かれていることを全部実践してみて、なんの効果も得られなければ、自分の感覚通り「ザ・シークレット」の成功法則は非現実的でなんの役にも立たないことになるからです。

そうして実践したら、逆に引き寄せの法則には真実が含まれていることに気づいてしまったんですね。だから本書では最初に「私が見つけた法則が間違っていることを証明してくれ!」と言っているんです。

僕がこの本を令和版引き寄せの法則と言ったのには、いくつか理由があります。
まず自己啓発の名著と呼ばれるものの多くは何十年も前のものであること。「7つの習慣」は1989年、「思考は現実化する」は1937年です。一方、本書は2022年に出版されました。
また、「7つの習慣」も「思考は現実化する」も、「ザ・シークレット」も欧米文化の中で書かれたものです。一方、本書の著者アンドレス・ピラ氏はスウェーデンの生まれですが、仏教に親しみがあり、タイでビジネスをされています。
そして、彼は本書執筆時点で36歳の、現役のビジネスパーソンです。

年齢も、時代も、文化も、令和日本で生きている僕たちとかなり近い。なので僕は本書を読んで「令和版引き寄せの法則」だと感じたんです。といっても、本書は引き寄せの法則について書かれたものではありません。筆者が成功する一つのきっかけが引き寄せの法則だったというだけで、彼がビジネスで成功する軌跡で得たさまざまな法則について書かれています。

自己啓発の本を読んでいる人は全世界で何百万人もいるが、彼ら全員が私のような結果を出せたわけではない。彼らと私の違いは、具体的な行動を起こしたかどうか、ということにある。あなたが今読んでいるのは、自己啓発の旅から生まれたビジネス書だ。
<中略>
私は成功したビジネスマンとして断言できる。これらの法則をあなたのビジネスに活用すれば、必ず結果が出るだろう。私自身の物語と合わせて法則を伝えることで、あなたの人生にも大いに役立つと納得してもらえることを願っている。
過去は変えられない。未来は望み通り形づくることができる
引用:お金を無限に増やした方法

本書ではアンドレス氏が成功する過程で見つけた18の法則が書かれています。僕が大事だと思ったところをピックアップしていきますが、各法則よりもそれぞれにどんなエピソードがあり、アンドレス氏がどう考え、どう行動したかが重要だと思うので、ぜひ本書を手に取ってみてください。

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明確な目標を見据えるエクササイズ

第一の法則として紹介されているのが「明確な目標を見据えて生きる」です。
著者のアンドレス氏はもともと明確な目標を持たず、高校を中退し、ギャングの一員として毎晩アルコールを浴びるように飲んでいました。そんな中「自分の行動に責任を持たなければならない」と考え、ちゃんと働くことを決めました。
しかしうまくいきません。ギャング仲間との付き合いを止めることも、刺激のない職場との往復生活を送ることも、苦痛でしかありませんでした。最初の仕事はクビになり、抗うつ剤を処方されるまで状況は悪化しました。

その状況から好転していくエピソードはぜひ本書を読んで、アンドレス氏自身の言葉で味わってほしいと思いますが、ただ彼は自分が何をしたいのか、何になりたいのか、何がほしいのかを明確にしないといけないと感じていました。

豊かさを引き寄せる第一の法則は、人生で何がほしいのかを明確にすることだ。具体的な億票を決め、さらにその目標が自分にとってなぜ重要なのかを説明できるようにする。ここでのカギは、目標を常に意識しておくこと、そして何かのチャンスがやってきたら目標を柔軟に修正することだ。
引用:お金を無限に増やした方法

とはいえ、何がほしいか、何がしたいかを考えるのって簡単ではありません。僕は大学時代、コピーライター、マーケターになりたいという明確な目標があって、そのために努力したことでなることができました。でもいざなってみると、次の目標というか、今ここから先どうなりたいかがぼんやりしてしまっています…

本書では目標設定のエクササイズを教えてくれています。筆者は毎年その年に達成したい目標を書き出していますが、個人的な目標だけでなく会社の経営でも同じことをしていますし、会社の従業員にも目標を見つける方法を教えてきました。

【目標設定のエクササイズ】

  1. 1.人生で望まないものをすべて書く
  2. もうなにも思い浮かばなくなったら、最後の項目の下に線を引く
  3. 新しい紙を用意し、[1]と正反対のリストを作る(「貧乏になりたくない」と書いたなら「金持ちにたりたい」と書く)
  4. [3]のリストができたら、「今日始められることはなんだろう?」と考え、思いついたことを書いていく
  5. [4]のリストの中から一番やりたいことを5つ選び、目標達成に向けた現実的な行動計画を立てる。それが終わったら次の5つを選び、同じように繰り返す。
  6. 進捗状況に合わせて内容や期限に修正を加える
  7. 具体的な行動計画を伴う目標設定を行う

これは面白いアプローチですね。出発点が「目標」ではなく「望まないこと」から始まっています。人って何を望んでいるかはぼんやりしていても、絶対に避けたいことは案外明確だったりしますよね。

目標はあいまいではいけない。
「お金持ちになりたい」や「健康になりたい」だけでは不十分だ。どちらも単なる出だしの一文でしかなく、そこから目標の詳細な描写に繋げていかなければならない。新しい目標を決めるときは、必ず次の3つの質問に答えるようにしよう。

1.そのモノ、あるいは経験は、実際に受け取ったら具体的にどんなふうに見えるだろう?
2.それを達成するまでにどれくらいの時間がかかるのか?
3.それを達成したときに自分はどう感じ、どう行動するか?
引用:お金を無限に増やした方法

目標達成が大事、なんてことはいろんな啓発書、ビジネス書に書かれていますが、本書では著者が実際に立てた目標や、周りに教えているエクササイズまで教えてくれるので具体的です。また、本書では「目標を達成する方法を考える必要はない」と言います。ただ目標を明確にイメージするだけでいいんです。

自分にフォーカスし、考える時間をもつ

筆者のアンドレス氏がホームレスから成功者になる歳月の中で学んだことの一つに「アイ・アムの力」があります。言葉通り「I am …(私は…だ)」と断言することの力です。

これは一種の自己暗示です。言葉だけで人が変わるわけではありません。でも言葉が変われば思考が変わります。思考が変われば行動が変わり、行動が変われば結果も変わります。

僕たちの脳のほとんどは無意識下で働いています。朝起きて冷蔵庫を開けるとき、明確に冷蔵庫を開けようと思考して、どの手順でキッチンに向かい、どちらの手で扉を掴み、どの程度の力を入れて開けるのかを考えているわけではありません。実際にはそうした思考が行われたことで行動し、冷蔵庫を開けて中身を確かめるという結果を得られるわけですが、そのほとんどが無意識で行われています。

だからこそ「私は…だ」ということを意識的に考える必要があります。人は無意識に「私は…だ」と考え、その通りに行動しているからです。自分の人生をコントロールしたいなら、この無意識を意識的に変えないといけません。

以前紹介した「複利で伸びる1つの習慣」でも無意識の行動がアイデンティティに繋がっているという話がありましたね。この無意識の行動、つまり習慣をコントロールすることこそが、人生をコントロールすることになるんです。

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筆者は一番大切な5つの「私は…だ」を教えてくれています。5つに絞ることで集中力が高まり、より早く、意義のある結果に繋がります。

私は完全だ」健康的な体と心を持って生まれ、健全なマインドを身につけたという点で完全な存在である。完全な存在であるということは、不平や言い訳は通用せず、困っている人を助ける義務があるということだ。

私は健康だ」体が健康でなければ何事も心から楽しめない。健康な体があれば、他の目標に集中することも簡単になる。

私は幸せだ」幸せを感じ、人生を前向きに捉えることは全ての成功の基礎である。既に持っているものを楽しみ、幸せを感じることができれば、生産性が高く、感謝の心を持ち、新しい経験を受け入れることができる。

私は豊かだ」限界を決める思考と自信のなさから解放され、豊かさという概念を受け入れる。この世界には無限の豊かさがあり、誰でもそれをシェアすることができる。豊かさを手に入れるのに必要なのは、正しい精神だけだ。

私は人の役に立つ」見返りを求めず困っている人を助けるとき、人はもっとも大きな満足感を得ることができる。助けを必要としている人はいつでもたくさんいて、ただ意識して探すだけで、人の役に立つことができる。

こういうの、いろんな本で読んでも「馬鹿らしい…」と思って結局やらないことが多いんですよね…でも今の自分の人生に満足していない、ぼんやりしているけどもっといい人生になるはずだとどこかで感じているなら、やってみる価値はあるはずです。お金も時間もかかりませんから。

また本書ではこうしたことを考えるとき、一度考えたものを見直すとき、失敗や成功から何かを学ぼうとするときは一人になる時間をもつことが大切だと言います。

ひとりになるのは利己的な行為ではない。むしろ自分を大切にし、そして周りの人々も大切にしている証拠だ。自分の心を平和と愛で満たす行為に時間を使えば、最高の自分になることができる。
<中略>
最大のブレークスルーは孤独から生まれる。
引用:お金を無限に増やした方法

自分の感情に意識を向けて、与える

自分がほしいものは、まず相手に与える。最近は「Give & Take」や「Win-Winの関係」という概念も広がってきましたが、いまいち納得できない人も多いと思います。本書では「何かを与えれば、それが10倍になって返ってくる」といいますが、そんな体験をしたことがある人は少ないでしょう。

他の人の仕事を手伝ったからといって、翌日その人が10倍こっちの仕事を手伝ってくれた…なんてことはないですよね。困っている友達に貸したお金は、10倍になるどころか元金も返ってこない…それなのに多くの成功者が「与えること」の重要性を説きます。

本書では何かを与えるときは「バイブレーショナル・ギビング」である必要があるといいます。
これは義務感や責任感から与えるのでも、見返りを求めて与えるのでもなく、自分の感情に注目して与える行為です。

お金を与えたからお金が返ってくる、という話ではありません。お金を与えた時に感謝の気持ちで与えていたら、感謝が返ってきます。慰めの気持ちで与えていたら、慰めの気持ちが返ってきます。何を与えたかではなく、どういう感情で与えたかが、将来受け取るものに影響するということです。

これはもともと仏教の開祖、ブッダの教えなのだそう。ブッダも何を与えるかより、与える時の意図や心の状態の方がはるかに大切だと考えていたそうです。

大切なのは、与えるという行為の裏にある感情を自覚することだ。
お金がほしいのなら、まず他の人がお金を手に入れるのを助けなければならない。もっと幸せになりたいのなら、他の人が幸せになれる何かを手に入れるのを、助けなければならない。良好な人間関係がほしいのなら、まず自分から信頼できる友になり、いい聞き手にならなければならない。
この法則に例外はない。見返りが届けられる瞬間は必ず訪れる。
引用:お金を無限に増やした方法

お金を使うときも同じです。お金を使うということは広い意味で社会貢献になります。自分が支払ったお金は誰かの給料になり、その給料は誰かの生活を支えたり、誰かが使うことで、そのさらに向こうにいる誰かの給料になります。そしてそれは回り回って、将来の自分の給料の一部になったりします。
だからこそ、お金を使う時に「使いすぎかもしれないな…」というネガティブな感情で使うべきではないんです。使ったお金は社会を回って自分の元に返ってきますが、使った時の感情によって、返ってくる時の感情も変わってきます。
ポジティブにお金を使えない人は、多額の収入を得ても喜びより「こんなにもらって大丈夫なんだろうか…」という不安や恐怖を多く感じてしまいます。

情熱を見つける

どんな大きな目標も、情熱なしに達成できません。目標を達成する過程にはさまざまな失敗や苦労、リスクと向き合う瞬間があるからです。もし自分の目標と情熱が噛み合えば、ただ情熱を持って楽しく行動するだけで、どんどん目標に近づいていくことができます。

とはいえ多くの人は自分の情熱がどこにあるのかわかりません。特に好きでもない仕事を何年も続けていると、情熱を見つけることがどんどん難しくなってしまいます。何かを変えないといけないとは思っても、情熱の在り処がわからないから行動できないんです。

本書では情熱を見つけるいくつかの方法を紹介してくれています。その方法の一つは次の質問に答えることです。

・どんな主題の本なら、途中で飽きることなく500冊読めるだろう?
・お金がもらえなくても、5年間やってもかまわないと思えるものは何か?
・お金の心配が全くないとしたら、何がしたいか?

これは時間をかけて見つけていかないといけませんね。僕は本を読むのが好きですが、同じテーマで500冊読みたいと思えるものはパッと思いつきません。2つ目と3つ目については、音楽やアート分野が出てきそうです。よくよく考えれば僕の人生で最も長く続けていることはギター、音楽かもしれませんね。

情熱は1つに絞る必要はありません。誰にも負けない1つの強い情熱がなくても、それなりの情熱を複数持っていれば十分です。例えば、そこそこ絵を書くことが好きで、そこそこユーモアのセンスがあって、そこそこストーリーを作ることが好きであればどうでしょうか?一流の画家、一流のコメディアン、一流の作家にはなれないかもしれませんが、3つの情熱を組み合わせて一流のマンガ家になることはできるかもしれませんよね。

たとえば、スティーブ・ジョブズで考えてみよう。
彼は世界一のエンジニアではない。セールス、デザイン、ビジネスの分野でも世界一ではない。しかし、そのすべてでまあまあの才能があったことが彼の強みだった。
持っているスキルを組み合わせたことで、スティーブ・ジョブズという卓越した存在が生まれたのだ。生涯1つのことに情熱を捧げる人もいれば、情熱がくるくる変わる人もいるだろうこの世界で情熱が持てること最低1つは見つけよう。
情熱があれば、人生を変えることができる。
引用:お金を無限に増やした方法

問題をポジティブな解決策に変える

成功する人、目標を達成する人というのは、問題を回避できる人ではありません。問題にぶつかった時、チャンスに変えられる人が、成功する人、目標を達成する人です。

問題をチャンスに変えるなら、まず問題は必ず起こり、中には自分がコントロールできないことが原因の場合もあるということを受け入れることです。問題は必ず起こるものであるという事実を受け入れ、それと同時に全ての問題には必ず解決策があることを受け入れます。

そして問題に対しクリエイティブになり、ポジティブな解決策に変えていくには「スタンフォード大学 夢を叶える集中講義」の著者ティナ・シーリグ氏のテクニックが使えます。本書でも紹介されているのでそれを見てみましょう。ちなみにシーリグ氏は、創造性とは困難な問題を解決するための応用力であり、イノベーションとは独自の解決策を生み出すことだと言っています。

問題をポジティブな解決策に変える手順は、まず「質問を変える」次に「悪いアイデアを出す」そして「ルールを疑う」という3つの単純なステップを自分ルールとして取り入れるだけです。

まず、質問を変えることについて。もしあなたが日々の感謝を示すためにパーティーを開きたいと考えていて、予算が問題だとします。この場合、考えられる質問は「予算内でパーティーを開くにはどうすればいいか?」です。低予算で借りられる会場を探したり、平日の昼間など安い時間帯を検討したりといった解決策を考えると思います。

この質問を「日々の感謝を示すためにどうすればいいか?」に変えてみたらどうでしょう。全く違うアプローチが生まれるはずです。
質問は考える枠組みを与えるため、人は与えられた質問の中でしか解決策を考えることができません。だからこそ、新しい解決策を探すより、質問を変えた方が効果的なんです。

次に悪いアイデアを出すことについて。多くの場合、問題の解決策を考えるときは良いアイデアだけを考えようとします。でもそれだと創造性は発揮できません。良いアイデアであることが前提ということは、すでに経験したことや実例があることの中からしか考えられないからです。つまり、良いアイデアから出てくる解決策はどれも「当たり前」なんです。
当たり前を超越するなら、悪いアイデアに意識を向けましょう。ブレインストーミングで悪いアイデアをどんどん出していきます。

そして最後にルールを疑うことです。どんなことでも無意識のうちに従わないといけないルールの中で考えてしまいます。アップルは「電話とはこうあるべきものだ」といういろんなルールを疑いました。電話機能がメインである必要はあるのか?ボタンである必要はあるのか?などです。その結果、この世で最もイノベーティブな解決策の一つとしてiPhoneが生まれました。

問題にストレスを感じないこと。誰もが知っているように、問題は必ず起こるからだ。困難を恐れるのではなく、それも人生の一部だと受け入れよう。そうすれば、困難にぶつかったときに、余裕を持って創造的な解決策を考えることができる。
<中略>
人生で困難を乗り越え、問題を克服した経験から学んだ知識があれば、それだけで豊かになることができる。あなたはなんでもできる。どんな困難にも打ち勝ち、そしてその経験から、目標を達成して成功するために必要な知識の全てを得ることができるだろう。
引用:お金を無限に増やした方法

実行力を持つ

本書で紹介されている18の法則、僕なりに大事だと思ったものをピックアップしたり、まとめたりして紹介してきましたが、最後の1つです。それが全ての源泉である実行力です。結局、行動なしに何も変わりません。といってもその行動するというのが一番難しいんですよね…

著者は「する。なる。行く。持つ」という生き方を推奨しています。自分の人生に対して「する。なる。行く。持つ」という4つの指針を持つということです。
例えば、著者のアンドレス氏は次の4つを掲げています。

・豊かさと無限のチャンスを人生に引き寄せるために必要なことを「する」
・理想の未来を実現することに集中する人に「なる」
・何かを達成するために自分の快適ゾーンの外に出て「行く」
・自分にはできるという自信と信念を「持つ」

一度きりの人生。自分がなにをするのか、何になりたいのか、どこに行きたいのか、何を持ちたいのか、それらを指針に持つということですね。僕だったらどんな言葉を選ぶかな。

小さな組織のリーダーであれば、次のような指針が考えられるかもしれません。

・普段の仕事も特別な仕事も、チームの絆を深めるような行動を「する」
・会社の活動を通じて生まれたポジティブな感情を大切にする人に「なる」
・小さな成果を祝い、チームの期待の上を「行く」
・チームが仕事から何かを学び、組織のために活かしてくれるという自信を「持つ」

人生でやりたいことは何でもやってみよう。なりたい人になり、行きたいところへ行き、ほしいものは今すぐ手に入れる。大切なのは、小さなステップから始めて、「する。なる。行く。持つ」を目指すことだ。
何になりたいか、どうやって成功したいか、何を達成したいかを考えるだけで終わりにしてはいけない。行動しよう—–今すぐに!
引用:お金を無限に増やした方法

本書は自己啓発を発端にしたビジネス書なので、最後の章では組織で行動力を高める方法がいろいろと書かれています。今回は個人の行動力に活かせそうな部分だけを紹介しましたが、組織のリーダーはぜひ読んでみてください。

この本の内容全てを疑え!

ということで今回は「お金を無限に増やした方法」を紹介しました。

本書のエッセンスはそれぞれの法則より、著者アンドレス氏が体験したエピソードの中にあると思います。僕なりに解釈してこの記事を書きましたが、やっぱり実践し、実感した人のエピソードが一番学びになりますね。

本書のユニークな点はなんといっても最初の法則が「私が間違っていることを証明してくれ」だという点です。
自己啓発書は「信じられないかもしれないけど本当にその通りだから騙されたと思って受け入れてくれ!」という主張が多いですよね。もちろんそれが悪いことではありません。僕もいろいろな自己啓発書を読んで「ポジティブに考えるだけで何が変わるんだよ…」と思っていましたが、実際、何十冊という自己啓発書を読む中で自然とポジティブシンキングが身について、不思議と良い結果が得られるようになったと思います。

でも本書はもっと明確。各法則は具体的で、エクササイズもあって、頭の中だけでなく実際に実践しやすい方法で紹介されています。そしてそれを「間違っていることを証明する」ために、本書を使い倒してくれ!と言っているんです。
最初に書いた通り、筆者ももともと「ザ・シークレット」を読んで、「この本がデタラメであることを証明してやろう」と実践し始めたことがきっかけでした。

そういう点で、僕はもう自己啓発の効果を知っているので疑えません。笑 素直に聞いてしまいます。だから妻よ、ぜひ本書を読んでみて。多分僕の妻は「キレイ事ばっか」とか痛烈な感想を持つと思う。でも本来自己啓発書って、そういう人こそ読むべきものなんですよね。

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この記事を書いた人

かれこれ5年以上、変えることなく維持しているマッシュヘア。
座右の銘は倦むことなかれ。

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