本日紹介するのは『晋遊舎ムック お得技シリーズ173 自己肯定感を高めるお得技ベストセレクション』というムック本。
ムック本とは雑誌のような作りをした本のことで、雑誌:magazine+本:book=ムック:mookという造語。ムックという言葉自体は、1971年5月にロンドンで開催された国際雑誌連合(FIPP)第8回例会の基調報告レポートで使用されたことをキッカケに広まりました。
日本では1972年からムック本と呼ばれるものが存在しています。料理やパソコン・スマートフォン、ダイエットやトレーニングなどに特化した様々なムック本がありますが、わたしたちが身近で見かけることの多いムック本はファッションブランドのカバンやリュックなどが付録として付くブランドムックと呼ばれているものなのではと思います。
本屋さんにもブランドムック専用コーナーがあったり、コンビニやスーパーにも置かれていたり…わたしは母と一緒に付録目当てでよく買ってました。
今日はそんなムック本から『自己肯定感を高めるお得技ベストセレクション』をピックアップ。この本は家電批評やMONOQLO・LDK・LDK the Beautyなど人気製品の批評誌を発行している晋遊舎(しんゆうしゃ)と心理カウンセラー:根本裕幸(ねもとひろゆき)先生が携わっています。
根本裕幸さんは15000本以上のカウンセリング、年間100本以上のセミナーを行う予約の取れない心理カウンセラー。雑誌、テレビ、執筆など幅広く活躍。著書に『執着を手放して「幸せ」になる本』等多数。
多くの人たちの悩みを救ったカウンセラーがこの本で、自己肯定感を高めるためのヒントを教えてくれます。
このブログを見てくれている人の中には、やっと自己肯定感についての本を紹介するのかと思った方もいらっしゃるかもしれません。実はこのブログのプロフィール欄にも書いているんですが、わたし妻は自己肯定感が低め。夫は高めなんです。
ちなみに、わたしたち夫婦はこの本で自己肯定感のレベルチェックをしました。夫は何事も乗り越えられる強い精神力の持ち主だった…最強…
そもそも、自己肯定感とはありのままの自分を認められることを言います。
自己肯定感が高い場合、他人に自分の意見をはっきりと伝えられ、必要以上にまわりの目を気にしません。一方、自己肯定感が低い場合、まわりの顔色や他人の評価が第一優先に。
また、現代はSNSの普及により、誰もが簡単に繋がることができるようになりました。それに伴い、フォロワーの数が増えてもいいねが少ないと不安になる敏感すぎる人が増えています。
敏感すぎる人は、「嫌われたらどうしよう」と、常にまわりの顔色が気になります。他人の考えや価値観を基準に自分の言動を決めているため、「他人軸で生きる」人と呼びます。
<中略>
反対に「自分軸で生きる」は、自分らしく、「自分は自分、人は人」とありのままを受け入れます。これを「自己肯定感」とも呼びます。
他人軸・自分軸で生きる人の違いはこちら。
- 他人軸で生きる人
・まわりの顔色が気になってビクビク
・意見を求められると頭が真っ白になる
・嫌われたくないので、断れない
・相手にどう思われているか気になって意見が言えない
・人と会ったあと、どっと疲れる - 自分軸で生きる人
・他人の評価を気にしない
・自分の意見が言える
・人づきあいで疲れない
・まわりを気にせず先に帰れる
・自分の好きなものを大切にしている
他人軸で生きる人の例で出ている項目に一つでも当てはまる部分があれば、今日はこの本でわたしと一緒に自分軸で生き、自己肯定感を高めるコツを学んでいきましょう。
自己肯定感が低いことに対する問題点
先ほど、自己肯定感とはありのままの自分を認められることを言い、現代社会では敏感すぎる人が多いと言いました。
ではありのままの自分を認められない・敏感すぎることの何が問題なんでしょうか?
この本では、あなたの人生がうまくいかないのは自己肯定感が低いからかも?と書かれていました。自己肯定感が低い人は損なことばかりしてしまいがちなんだそうです。
例えば仕事。人からの頼まれごとが断れない人は多くの仕事を抱えて残業を行うオーバーワーク状態に。
なんとか仕事を終わらせて会社を出た途端、まわりの目を気にしすぎてかどっと疲れが襲いかかり、帰宅してSNS。友だちのたのしそうな様子を見て気が滅入ります。見なきゃいいと頭で思ってはいるのですが、ついつい気になってチェックしてしまいます。
そして「一体、自分は何をやっているんだろう」と落ち込み、自分を責めてしまいます。
なんだこれは、わたしのことなのか…?わかりみが深い…
また、人間関係では、嫌われるのではという恐れや不安から自分の意見を言えず、人付き合いが苦手になり孤立状態に。
恋愛では、異性を好きになっても自分に自信が持てず「自分なんて相手にされないはず」と諦めてしまいがちに。
子育てでは、自分自身の子育てに自信がなく自己否定が強くなり、いつも子どものことを気にしてしまい、過保護になりがち。自分を出せず、子どもともギクシャクしてしまいます。
このような形で自分を否定する癖があらゆるシチュエーションにわたり、悪影響を及ぼしてしまいます。
そんな人生イヤだ…一度しかない人生、もっとたのしく生きたい…
この本には、今まで何をしてもうまくいかなかった人は自己肯定感を高めることで人生を楽しくすることができると書いてあります。自分軸で生きるようになると不思議と人生が一気に変わり出すんだとか。
自分に自信を持つことで視野が広がり、本当にしたいことが見つかったり、人生のパートナーと出会ったり、些細なことで自己否定することがなくなるため、1日1日を気分よく過ごすことができ、毎日の気持ちがラクになります。
自分らしい生き方は、仕事や恋愛、家庭だけでなく人生全般へと広がっていきます。
自己肯定感を高める前に、過去をスッキリと片付ける
問題点も分かったし、早く自己肯定感を高める方法を教えてよ、というあなた、ちょっと待ってください。まず自己肯定感を高めるために過去をスッキリと片付けましょう。
そもそも、過剰にまわりの顔色を気にしたり、自分の気持ちを抑えこんでしまうなど、他人に対して敏感すぎるのは過去の出来事に原因となる何かがあったからだとこの本には書かれています。
衝撃の一言…でも言われてみると確かに、何かキッカケがなければ自分なんて…とか思わないですもんね…
その原因を特に思春期と呼ばれる多感な時期の体験や、人間関係の基礎となる家族との関係性に着目し、探っていくことが必要です。
人間関係がうまくいかない原因となっている、過去のトラウマと向きあうのは心の痛みを伴うかもしれません。しかしその事実を受け入れ、乗り越えることができれば、心はスッキリと軽くなり、自己肯定感がさらに高まる方向へと向かいます。
ここからは少しツラくなるかもしれませんが、過去を振り返りましょう。
思春期の恥を思い出す
思春期は精神的にも肉体的にも子どもから大人に変わる時期。
自意識が高まって体も大きく変化するため、ちょっとしたことで傷ついたり、コンプレックスを抱きやすいのだそう。
わたしは小学生の頃に3回転校を経験しています。異なる県への転校の時、自己紹介でのイントネーションの違いや国語の授業での音読で発音を指摘されたのがものすごくツラかったです。思えばその頃から社交的な女の子から内向的な女の子に変わった気がします。
このように、自己肯定感の低い人の多くはこの時期に原因があり、それを思い出し、向き合い、そういうこともあったな〜程度で受け入れることで、自己肯定感を高めることに繋がります。
受験・就職活動などでの傷を思い出す
生きていくうえで多かれ少なかれ、誰もが「挫折」や「失敗」を経験します。
受験や企業への就職にあたっての挫折や失敗から自信を失い、自己不信に陥るケースも多くあるのだそう。
学校や企業から否定されたような気持ちになり、自分でも自分を否定し始めます。すると人の顔色をうかがってビクビクしてしまう「敏感すぎる人」になり、人間関係が苦手になってしまうのです。
わたしは初めての転職活動がトラウマかもしれません。まず働いていた職場の社長へ退職したいと伝えた時、「目的が不明確すぎる」「うちで働いていれば安定なのに」など言われまくり、言い返すことができずに泣きました。それでもなんとか了承をいただき、半年間は働きながら転職活動をする生活に。散々言われた会社で半年も働かなければならないことに対して積み重なるストレス。転職活動も「熱意が伝わらない」「退職までの期間が長すぎる」「もっといい人材が見つかった」などの理由で落とされまくり上手くいかない。この時期はわたしなんて…と毎日考えていたような気がします。
挫折や失敗は大きな傷を残しますが、その事実を受け止め、前向きにとらえ直すことで、自分らしさを取り戻し、自己肯定感をアップさせることが可能とこの本には書かれています。
他にも過去の恋愛を思い出したり、家族との出来事を思い出すことで自己肯定感が低くなった原因を見つけ、思考や意識・捉え方を今までと変え、マインドを整えることができます。
今の自分に意識を向ける
過去の出来事を思い出し、考え方も変わった、さあ自己肯定感を高める方法を…!というあなた、まだなんです。過去の自分のことを考えた後は今の自分のことを考えましょう。
自己肯定感の低い人は、他人の価値観で動いているので、自分をよく知りません。自分の価値を認識できないために、自分を含めたまわりの大切なものを大事にできずに失い、結果として人間関係でも問題を抱え込んでしまうことが多いのです。
そんな状況を変えて、自分らしく生きるようにするためには、自分軸で考えて行動することが重要です。
長所と短所は表裏一体の存在
あなたが苦手と感じる人はどんな人ですか?もしガミガミ怒りっぽい上司が苦手であれば、嫌いなところを別の見方に転換してみてもいいかもしれません。
他人の短所が気になってネガティブな感情を持ってしまうのは、他人軸寄りの生き方といえます。
例えば、先ほどの「ガミガミ怒りっぽい上司」というのは短所ですが、捉え方を変えると「アクティブで仕事に情熱がある熱心な上司」と思えば長所となります。このように短所と長所は見方ひとつで変わります。
そう考えると苦手な人が身近に感じられるようになるかもしれません。
わたしは「騒がしいギャル」が苦手です。ギャル怖い…この見方を変えるとするならば「社交性があり、場を盛り上げるムードメーカー」ですかね…
ではこれを自分自身に置き換えてみましょう。
長所と短所は表裏一体のものなので、短所を直そうとするとその裏側にある長所もなくなってしまうことになります。なので自分の短所は無理に直そうとする必要はありません。他人に対するのと同様にポジティブにとらえ直してみましょう。
わたしの短所は「心配性」です。しかも大抵、物事をマイナスな方に考えてしまいます。これを置き換えると、何か行動する時、丁寧かつ慎重に物事を進めることができる「責任感がある」人とも言えます。
このように、捉え方を変えると自分らしさの発見に繋がります。
他にもこの項目では心の自分と対話するとダメな自分も受け入れられたり、自分のまわりにいるステキだなと思う人の魅力を書き出したりすることで自分の価値を知ることに繋がると書かれています。
自己肯定感を高める方法
ここからはお待ちかねの日常の中で気軽にコツコツできる自己肯定感を高める方法です。
ここでのポイントは、自分で自分をほめて、認めてあげること。緊張感を解いて、自分の気持ちをラクにしてあげること。自分の中の幸福感に気づき、それをよろこべるようになること。
褒められたことを思い出す
少しでも否定や批判をされた時、自己肯定感が低いとたとえ褒められていてもその言葉は伝わらず、ネガティブな言葉に意識が強く向いてしまいます。
意識して褒められたことを思い出すようにすれば、ありのままの自分を認められたと実感でき、自分軸を強めることができると言います。
あなたを肯定する言葉に冷静に耳を傾けて、自信を取り戻していきましょう。
今日、電話で社外の人に「丁寧にありがとうございます」と言われました。質問されたことに答えただけなんですが、思い返すと嬉しい言葉ですね。
自分で自分を認めよう
わたしたちはいつも家族や会社・友人など誰かのために頑張っています。それを思い出し、「よくやった、えらい!」と自分に言ってあげましょう。
自分で自分を認める「自己承認」は、自己肯定感を高めるためにとても大切です。
自分のすきな家事とはいえ、定期的に洗濯しているわたし、えらい!
自己表現の練習を
自分のありのままの気持ちに向き合い、それをまわりの人に向かって表現していく作業は、自分軸をつくるためのいいトレーニングになります。
このトレーニングで利用するコンテンツとして挙げられているのがSNSやブログです。
例えば、「髪をショートにして新しい服を着てオシャレなカフェでお茶したい!」と欲しいもの、やりたいことを思いつくままにひたすらつぶやく。自分の内面にある気持ちを表現する練習になるんだそうです。(非公開アカウントでもOK)
まさかSNSが感情表現のレッスンになるとは…わたしももっとたくさんの本に出会うためにSNSを活用するぞ…!
嫌われる勇気を持ってみよう
頼みごとをされたとき、他人軸の人は嫌われるのを恐れてなかなか断ることができません。
自分軸を強めるには「私は私、人は人」と他人と自分との間に境界線を引くことが大事。ここをはっきりさせると、適切な距離感がとれるようになり、自分の考えを表現しやすくなります。
気乗りのしないことには、勇気を持ってNOと自分の気持ちを伝えましょう。それは自分の心を守ること、自分らしさを発揮することです。
最近、わたしは仕事で何か頼まれた時、「立て込んでいるのでお時間かかりますがよろしいですか?」と言うようにしています。頼んでくださった人は他の人に振ったり、自分でやると言ってくれるケースが多いので、断っていいんだ…!と身を持って感じています。
他にも今年したいことを書き出してモチベーションを高く保ったり、週に1日だけ自分を甘やかす日を作ったり、自分らしく生きる方法が書かれています。
それでもつらいことがあったら
ここまでいろいろとお伝えしましたが、仮に自分軸で行動できるようになったからといって、つらいことが起こらないわけではありません。
問題が起こった時、自分を責めたり他人に対して怒りを向けるのではなく、自分がより成長するために必要があって起きた問題として前向きに捉えることがコツ。
わたしもこの本を読み、ほんの少しですが自己肯定感が高くなった気がします。
最後に、「自分らしく生きる」とは。
自分らしく生きるとは、自分軸で考え、心の底からわき出た「好きなこと」「やりたいこと」をやって生きることです。
もしあなたの周りに自分らしく生きている人・自己肯定感が高い人がいれば、まずはその人を観察してみてもいいかもしれません。
ちなみに、わたしの夫は「全人類僕なら世界が平和」と常日頃言っています。
確かに夫を観察していると、自分を否定することがありません。本当にしたいことをしたいときにしており、嫌なことには手を出しません。これぞまさに自分らしく生きるですね。
皆さんもわたしの夫のように自己肯定感を高め、今より少しでもいいので自分らしく生きてみませんか?
ではまた。
この記事を書いた人
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インナーカラーがやめられない。
座右の銘は日々成長。
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