第2の脳「腸」に優しさを… |腸がすべて

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頭痛や腰痛、不眠に肌荒れ…あなたのその悩み、実は腸の乱れが原因で起こっている体の不調かもしれません。

今日は少し前に世界一受けたい授業でも紹介されていた『腸がすべて』という本を紹介します。

著者は世界的に著名な自然療法士、フランク・ラポルト=アダムスキーさん。そして森敦子さんが訳し、澤田幸男さんが監修しています。

著者のアダムスキーさんはさまざまな研究を通してアダムスキー式腸活法をというものを生み出します。アダムスキー式腸活法は1992年に発表されて30年近く欧州で愛され続け、世界中で話題に。

アダムスキー式腸活法とは口から取り込んだ食べ物の降りてくる「速さ」に着目し、食べ物を正しく選ぶ方法や腸に負担をかけない・腸の詰まりを防ぎ、腸内環境を整える方法のこと。

アダムスキーさんはなぜアダムスキー腸活法を生み出したんでしょうか…?

アダムスキーさんは16歳の頃、スポーツに夢中になります。水泳・乗馬・武道といったありとあらゆるスポーツに挑戦し、いつしかプロのアスリートになりたいと夢見るようになります。
ところがあるとき、背中にかすかな痛みを覚えるように。
最初は「きっとトレーニングしすぎたせいだろう」と思いましたが、痛みがどんどん強くなるため病院へ。
診察の結果、ショイエルマン病という脊椎が硬化する病を患っていることがわかります。医師に「この先、プロのアスリートを目指すほど、スポーツに打ち込むことはできない」と告げられ、どんな才能も決意も、体に不調があれば、役に立たないと実感します。
その後も背中を刺激しないよう運動を続けますが、ある日、病気によって限界が示されたことで、自分の人生には別の新しい可能性があるのではないか、と考えるようになります。

高校卒業後、運動が健康にどんな効果をもたらすか調査する医療分野、運動療法を学び始めます。
運動療法では、腰痛や関節痛を持つ人に共通するさまざまな症状を和らげる術を学びますが、根本的な解決にならない短期的な解決策、症状を軽くするだけの解決策しか提供できないことに、物足りなさを覚えるようになります。

そこから、体のゆがみなどを探しあて、正常な状態に戻していくことによって治療を行うオステオパシー(人間の自然治癒力を最大限に活かそうとする医学)を深く学ぶことにします。

背中にかかわることだけでなく、偏頭痛、血行不良、肥満、不眠など、あげればきりがない体の機能不全のほとんどが、”たったひとつ”の基本的な要素、すなわち「腸の流れ」によって決まるという考え方にたどり着いたのです。

自身の背中の病気から体について学び、そこで腸がすべてだとなったんですね…!

今日は腸について、そして腸により起こる体の不調・改善法をこの本で学んでいきたいと思います。

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「腸」とは

簡単にいってしまえば、「腸は管」です。そのために「消化管」と呼ばれています。腸の主な仕事は、排水管のように、物質を「ある点」から「ある点」へ移動させることですが、「消化」は「腸の流れ」に左右されます。

<中略>

私たちは普段、消化器官について話すとき、たいてい「腸」という呼び方をします。
ところが、実際に消化管は、「食道」「胃」「十二指腸」「小腸」「大腸」といったさまざまな臓器にまたがっており、それぞれが連動して次の「2つの大事な働き」を同時に行なっています。

2つの大事な働きとはタテの流れヨコの流れ。簡単なまとめがあったので載せておきます。

  1. タテの流れ
    口から取り込んだ食べ物を大腸の終わりまでおろし、不必要な成分や有害な成分を体から取り去ります。
  2. ヨコの流れ
    体が消化によって蓄えたい物質を取り込み、血液中に存在する有毒な物質を除去します。

完璧なシステムなんですが、残念ながらこの2つの働きが正常に働くことはほとんどないとアダムスキーさんは言います。

食生活が間違っていると、食化管の流れが遅くなり、消化管の壁に有害な汚れがたまっていきます。
食化管の壁が何層にも重なった有害な消化物で覆われると、どうなるでしょうか。
そう、壁が「呼吸」できなくなります。

消化管に広がる穴はふさがれてしまい、「ヨコの流れ」は、一方だけでなく逆方向も止まってしまいます。そうして、食べ物から供給されるビタミン、無機質、良性の脂肪が不足し、血液中の細胞が弱っていきます。
同時に、血液中の毒素も消化管の内側に到達できず、その結果、処理されません。
こうして人は不調を訴え、そこからどんどん体のバランスが崩れていくのです。

余談ですが、腸は脳を解さず働くことができるため、第2の脳とも呼ばれています。

腸の乱れによる不調

ここでは腸の乱れが原因で起こる体の不調の代表例7つを解説してくれます。

頭痛

腸から始まる「ヨコの流れ」が滞ると、肝臓も弱っていきます。肝臓が弱ってしまうときれいにした血液を上へと押し上げることができません。

こうして頭に酸素が届かなくなると、どうなるのでしょうか。
キリキリと締め付けられるようなひどい頭痛になります。これが「偏頭痛」です。
こうなると、静かな暗いところで横になるか、「アダムスキー式腸活法」を始めるか、選択肢はその2つにひとつしかなくなるのです。

不眠

食べ物は十二指腸に達すると、肝臓でつくられた胆汁を浴びることになっています。しかし、十二指腸の中に食べ物のカスや汚れがたまると、胆管が詰まり、胆嚢が胆汁を移動させようとして、けいれんを起こしてしまいます。

みなさんが午前2時に目を覚ますのは、まさにこのけいれんが原因なのです。
もちろん、心配事が頭から離れずに眠れなくなることはあるかもしれませんが、目を覚ますきっかけをつくっているのはストレスだけではなく、じつは胆嚢の働きが原因なのかもしれません。

肌荒れ

乾燥肌で悩む方も多いかと思いますが、根本的な原因の多くは体質の問題ではなく、消化管で消化吸収がうまくいかず肌の細胞が衰えているからなんだそう。

医師は患者の「早く治してほしい」という訴えを最優先させ、抗生物質やステロイド剤といった「最強のツール」を駆使します。ほとんどの医師には、食事や消化がもたらす影響を考慮に入れる時間がないのです。

腰痛

腸は宙に浮いているわけではなく、骨格、なかでも脊柱によって、数カ所を支えられています。消化管の働きが悪いと腸は膨張し、腸の影響で骨に緊張と圧迫が加わります。その結果、下半身のむくみや痛みの原因につながります。

首の痛みや、座骨神経痛も、同じように腸の詰まりに由来している可能性があります。

コレステロール

コレステロールは肝臓でつくられますが、消化管の詰まりは肝臓でつくられたコレステロールの処理も妨げます。その結果、コレステロールが余分に蓄積され、「高コレステロール血症」となるんだそう。

細胞は相変わらず消化吸収のメカニズムから取り残されたまま、吸収されることのないコレステロールを、ひとりぼっちで生み出しつづけているだけだからです。
同様に、鉄分不足やマグネシウム不足も、食事を変えるだけでは治りません。
消化管をきれいにして「正しい排泄リズム」を取り戻さなければ、血液組成の以上を直すことはできないのです。

泌尿器の汚れ

間違った食生活で体内に汚れがたまると、尿道も詰まり、尿の出が悪くなります。尿の出が悪くなると泌尿器自身がこの問題を解決しようと尿道の壁を傷つけます。傷つくと炎症を起こす可能性があります。これが引き金となり、腎盂腎炎・尿道炎・膀胱炎など、さまざまな症状があらわれてしまいます。

泌尿器も、消化管と同じように、掃除をしてあげることが重要なのです。

食道裂孔ヘルニア

十二指腸にある最初のカーブは、口にしたものの組み合わせが悪いときに食べ物が発酵して詰まる最初の場所。腸管腔(消化管の中の空間)が少しずつ細くなるため、ここで食べ物が停滞し、発酵してガスが生まれます。このガスが胃に向かって逆流し、胃を上へと押し上げます。胃の一部が腹部から胸部へと移動した場合、激痛を伴う「食道裂孔ヘルニア」となります。

じつは消化管は、高いところから低いところへ下りるにしたがって、酸性度の高い分泌物を出しています。
だから、間違った方向へ流れると、そこで激痛が生まれ、「何かまずいことが起きているのだ」と私たちに教えてくれます。

わたしはお医者さんに「元々骨が歪んでいるため直しようがない」と言われた腰痛持ちなんですが、別のお医者さんからは「体にガスや便が溜まりがちなことも原因」と言われました。まさに腸の乱れによる不調…

理想の腸になるには

ではここからは理想の腸をつくる方法について。7つの方法を教えてくれますが、ここでは主に2つに注目してご紹介します。

スマホを置く

昼食はパソコンのモニターの前で急いでかき込む、食べる暇がないので仕事をしながら食べる、午後にお腹を空かさないために無理やり食べる、そんな方も少なくないでしょう。これは消化に悪い食べ方なんです。

噛んでいる間は携帯電話やスマホのことを忘れ、食べ物をしっかり味わって食事を楽しむことが大切だとアダムスキーさんは言います。

健康を取り戻すためには、体によいものを食べるだけでは不十分です。
ダイエットで最高の結果を出したいと思ったら、食べ物の種類だけではなく、それを食べるときにも「健康」を意識しなくてはいけません。
つまり、平凡すぎてつい忘れがちなことですが、「食事を味わう」ということが必要不可欠なのです。

「食べ物のコーディネート」を知る

アダムスキー腸活法の肝となる部分。

「腐敗」を引き起こすありとあらゆる組み合わせを避けるべく、ファッションと同じように食べ物も「組み合わせ」が重要となります。

食べ物は「3つのカテゴリー」に分けられると言います。

  • ファスト=消化の速い食品
    30分〜2時間で消化されるもの
    該当)ココナッツやアボカドを除く果物、ヨーグルト、緑茶、トマト など
  • スロー=消化の遅い食品
    8〜10時間かけて消化されるもの
    該当)ナスを除く野菜全般、穀物、肉、魚、ナッツ類 など
  • ニュートラル=どちらでもない食品
    一緒に食べた食品の消化のスピードを速める
    該当)油、酢、ナス、ワイン、ビール、珈琲、紅茶、牛乳 など

アダムスキー式腸活法で大切なのは「消化の速い食品」と「消化の遅い食品」を組み合わせないこと。

そのような食べ合わせをすると、腸内に「殺人的な混合物」が生まれます。
すると、消化に通常の3倍以上の時間がかかるため、消化管は自浄に必要な休憩時間がとれなくなり、有害な汚れがこびりついていきます。

トマトソースのパスタ(スロー:パスタ×ファスト:トマト)、マルゲリータピッツァ(スロー:ピザ×ファスト:トマト)、カプレーゼ(スロー:モッツァレラチーズ×ファスト:トマト)など、わたしのだいすきな食べ物は組み合わせNGなものばかり……そのことについてアダムスキーさんはこう言っています。

「ファスト」と「スロー」の両方を使うレシピは、無限といっていいほどあります。

<中略>

どうしても食べたくなったら、マルゲリータの誘惑に屈すればいいのです。私としても未来永劫トマトピザを食べるなと言うつもりはありません。
大切なのは「ファスト」と「スロー」の食品を組み合わせたときに、自分の腸内で何が起きているのかを知っていることです。
我慢できなくなったら、誘惑に負けたっていいのです。

食べていいのか…安心…!ただし食べ過ぎには気をつけましょう。また、悪い組み合わせがもたらすダメージを緩和させるべく、エキストラバージンオリーブオイルを一口すするのも良いそうです。

最後に

「アダムスキー式腸活法」の効果は、開始して数日であらわれます。

<中略>

8〜12ヶ月実践することで、機能不全から永久に解放されるための基盤が体の中に整います。
そうなれば、お腹の張りや便秘、いぼ痔や切れ痔、嘔吐や激痛も、しだいに過去の思い出になっていくでしょう。

今回紹介した『腸がすべて』では、あらゆる症状や病気の予防・治療をしようと思ったらまず「消化管の掃除」を行い、「きれいな状態を保つ」ことが大切だと言っています。

また、他にも本書ではアダムスキー式腸活法の注意点、腸活スーパーフード、腸活できる調理法、よくある質問など、ぎっしり書かれています。詳しい内容を知りたい方はぜひ、本書をご購入ください。

ちょっと「敏感な人」が気持ちよく生きる本』でも「ストレスを感じやすい敏感な人は腸がむくみやすく、セロトニン不足になりやすい」と書かれていました。つまり健康な腸を手に入れれば、体だけでなく心も健康な証拠…!

今日からほんの少しで構いません。腸のことを考え、腸に優しい食生活を意識し、共に健康に長生きしていきませんか?

ではまた。

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この記事を書いた人

インナーカラーがやめられない。
座右の銘は日々成長。

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