こんにちは。夫です。
今日紹介するのは、ついに、ついに、、、
待ち望んでいる人も多かったであろう本「Invent & Wander ジェフ・ベゾス Collected Writings」です。
タイトルからわかる通り、アマゾン創業者ジェフ・ベゾス氏の本。 アマゾンのマーケティングや戦略について書かれた本はたくさんあるのですが、その創業者、わずか20年で世界中に浸透した一大帝国を築き上げた天才、ジェフ・ベゾス氏に焦点を当てた本はあまりありませんでした…この本はなんと、初めてジェフ・ベゾス自らの言葉によって書かれた本なんです‼︎!
ふらっと立ち寄った本屋で、この本が新刊として大きく並べられているのを見つけた時、買わないという選択肢はありませんでした。逆に今日この本屋で何買えばいいの?ってくらい圧倒的な存在感。そして待ち望まれていた本です。
ジェフ・ベゾス自らの言葉によって書かれた初めての本、といいつつ、ジェフ・ベゾス氏自らが新しく本書を書き起こしたのではありません。過去のスピーチや株主への手紙などから、彼の考え方やマインドセットが読み取れる内容になっています。
何はともあれ、まずは序文、イントロダクションから少し引用しましょう。
なんと本書の序文を書かれているのはウォルター・アイザックソン。スティーブ・ジョブズ氏の伝記が有名ですが、そのほかにもコンピューターの歴史を発明に携わった天才たちを中心に紐解いた「イノベーターズ」や、人類史上最高の天才アインシュタインの伝記「アインシュタイン その生涯と宇宙」など、数々の偉人についの名著を残した方。この序文が秀逸です。
現在生きている人物の中で、私が伝記作家として描いてきた偉人たちに並ぶような人物は誰だと思うか、とよく聞かれる。これまでに描いたのは、レオナルド・ダ・ヴィンチ、ベンジャミン・フランクリン、エイダ・ラブレス、スティーブ・ジョブズ、そしてアルバート・アインシュタイン。いずれも天才的な頭脳の持ち主だ。
だがこの人たちが特別なのは頭がいいからではない。頭のいい人なら世の中に星の数ほどいるが、そのほとんどは特別な存在というわけではない。大切なのは創造性とひらめきだ。真のイノベーターにはそれがある。そんなわけで、先ほどの質問への私の答えは、ジェフ・ベゾスである。
なかなか興奮する書き出しじゃないですか?ジェフ・ベゾス、名前を聞いたことがないという人はほどんどいないと思いますが、アメリカ建国の父ベンジャミン・フランクリンや、物理学、世界の常識を一変させたアインシュタイン、そして10年前が想像できないほと人々の生活を進歩させたスティーブ・ジョブズ。そんな歴史上の偉人に並ぶと、彼らの伝記を書き、最も彼らを理解した人が言っているんです。
ということで、今回は「Invent & Wander ジェフ・ベゾス Collected Writings」を紹介していきますが、本書の魅力はなんといってもジェフ・ベゾス本人の言葉で書かれているという点です。
引用を中心に、僕が「この言葉は覚えておきたい!」と思った箇所を紹介していくので、より深く理解するためにもぜひ本書を手に取ってみてください。
アマゾンの3つの働き方
ここで働くのは簡単ではありません(採用面接で、私は「長時間働く、一生懸命働く、賢く働く。いろんな働き方がある。だがアマゾンではその3つすべてを同時にしなくてはいけない」と伝えます)。しかし私たちは重要なものを、お客様にとって大切なものを、孫に自慢できるものを作り出しているのです。そんな何かをつくるのが簡単なはずがありません。 アマゾンには、犠牲を厭わず情熱を持ってこの会社を築いてくれる献身的な社員がいて、本当に幸運です。
これは1997年、アマゾンが上場した年の株主への手紙の一文です。最初の株主の手紙で、ジェフ・ベゾス氏は「長期が全てである」ことを何度も伝え、短期的な利益ではなく、常に長期を見て意思決定を行っていると言いました。
アマゾンは1994年に創業したので、上場まで3年しかかかっていないことになります。上場にはさまざまな準備、手順がありますし、上場する1年前には上場できるレベルの企業になっていたでしょう。しかも、オンライン書店としてのサービスを正式に開始したのは1995年です。
つまり、アマゾンはサービスを開始して(当時はジェフ・ベゾス自ら箱詰めを行い、毎日郵便局に配送する荷物を持って行っていました)わずか1年程度で、上場できる企業にまで急成長したんです。
これがどんなに凄いことか…日本のデータですが、最近は上場までの期間が短くなってきたとはいえ、平均で創業から17年ほど。1990年代なら20〜30年程度かかるのが当たり前でした。それを3年でやり遂げたんです。
もちろんこの最初の偉業はジェフ・ベゾス氏1人の能力によってできたものではありません。当時のアマゾンでは、長時間、一生懸命、賢く働くことが必須条件だったのです。
それを株主への手紙では、孫に自慢できるものを作っているのだから、簡単にできるわけがない。つまり、高いレベルで働くことは当然だと言っているんです。
最近の風潮からすると批判もありそうですが、世の中に大きなインパクトを残す仕事が簡単なはずがない。全てを犠牲にしてでも献身的に取り組まないといけないことがある。その精神性は持っておきたいですね。
今日の「お客様のために」は未来の株主利益に
これまでに何度も言ってきたとおり、私たちは株主の長期利益とお客様の利益は固く繋がっていると心から信じています。もし私たちがやるべきことをやれば、今日買い物をしてくださったお客様は明日も買ってくださいますし、その過程で新しいお客様を増やし、そのことによりキャッシュフローと長期の株主価値を増大させられるはずです。
<中略>
2002年を始めるにあたって、私がこの事業にかつてないほど心を踊らせていることをお伝えしたいと思います。これまでよりも多くのイノベーションが私たちの前に待っています。そしてアマゾンのビジネスモデルの拡大可能性をもう少しで証明できますし、世界中の驚くべきアマゾニアンたちと一緒に仕事ができる幸運をありがたく思っています。
これは2001年の株主への手紙です。当時、ITバブル崩壊の影響もあり、アマゾンの株価は暴落。しかも、アマゾンは売上は上がっているものの先行投資を行い、膨大な赤字が膨らんでいました。
そんな中、株主からのプレッシャーもあったでしょう。多くの企業は次の四半期かせいぜい数年の利益、キャッシュフローをよくするために動いてしまいます。
でも、ジェフ・ベゾス氏は長期的に見ればお客様のために行ったことは株主にも還元されると信じていました。
アマゾンがこれまでに生み出したサービスの中には、一見非合理的、利益につながらないように見えるものも多くあります。
アマゾンプライムは今のアマゾンの規模であれば利益がでますが、始めた当初は送料分の莫大な損失になりました。プライムビデオも、プライム会員に付いてくる特典なので、直接売上になりません。
でもそうしたことを通じ、顧客が「アマゾンを使っていて良かった」と感じてくれたら、その顧客は明日も明後日も、10年後も顧客であり、株主にも利益を還元してくれるのです。
言われてしまえば簡単なのですが、実行するのはめちゃくちゃ難しい。赤字覚悟のプロジェクトなんて、誰も担当したくないですよね。どうせなら、実行すればそこそこの売上がすぐに上がる。そんなプロジェクトがいいですよね。でも、長期的に見た時、取り組むべきは前者なのかもしれません。
四半期利益<将来のキャッシュフロー
フリーキャッシュフローへの注力は、アマゾンにとって新しいことではありません。上場企業としてはじめて1997年に公開した株主への手紙でも、こう明らかにしています。
「決算報告の見栄えをよくするか、将来のキャッシュフローの現在価値を最大化するかの二者択一を迫られたら、キャッシュフローを選びます」
会計の世界には「利益は意見、キャッシュフローは事実」という言葉があるそうです。利益は売掛や計上方法で、会計基準の範囲ではありますが、動かすことができます。利益が出ていないのに利益が出ているように見せることも、利益が出ているのに赤字のように見せることも、できる場合があるということです。
一方、キャッシュフロー計算書に載っている数字は、シンプルに現金の動きを表したものなので、誤魔化しようがありません。入ってきたお金より出ていくお金が多ければ、キャッシュは減る。入ってきたお金より出ていくお金が少なければ、キャッシュは増える。それだけです。
以前紹介した「バフェットの財務諸表を読む力」でもキャッシュフローを重視するよう書いてありました。株式投資をされている方はぜひ見てみてください。
ジェフ・ベゾス氏は投資家への手紙の中でキャッシュフローを「長期成長の最大の原動力」といい、「めざとい投資家であれば、損益計算書だけで判断を下すことはない」と言っています。それほど重要だからこそ、アマゾンは短期的な利益ではなく、長期的なキャッシュフローの成長に注力しました。
少し難しい概念かもしれませんが、株式の価値、つまり株価と時価総額は将来のキャッシュフローを現在価値に換算したものです。僕たち投資家も、四半期の利益が伸びている、伸びていない、アナリスト予想を上回った、下回ったという目線ではなく、長期的なキャッシュフローに注目して、経営者と一緒に長期的な視点で判断したいですね。
現在にいながら未来で働く
世界中のアマゾニアンたちが期待以上、または求められる以上のレベルでプロダクトとサービスに磨きをかけ、長期的な視点に立ち、発明により「普通」の意味を根本からくつがえし、お客様を「あっ」と言わせる驚きを届けています。
<中略>
発明に失敗はつきもので、例外はありません。早めに失敗して、成功するまで反復し改善していくしかないと信じています。
2013年の株主への手紙は、アマゾンの「発明」に焦点が当てられました。
思えば僕たちはいつから、ネットで買い物をすれば翌日に届くのが「普通」と感じるようになったんでしょう…レビューを見て商品を選び、お店に行ってアマゾンで買う。そんな行動が「普通」になったのは、アマゾンが届けてくれたたくさんの発明によるものです。
株主の手紙の中では、アマゾンプライムやファイアTV、アプリストア、生鮮食品の配達、AWS、物流や配達に関する発明がいろいろ紹介されました。この中にはアマゾンの一般の利用者にとっても今や当たり前のものもあれば、アメリカの社会に対して大きく貢献したもの、BtoB領域で欠かせなくなったサービスなど、たくさんのものがあります。
2013年にはもうアマゾンを使い倒していましたが、読めば「こんなこともやってたんだ!」とか「今では当たり前のこれってこんな経緯でできたんだ!」という発見がいろいろあります。
アマゾンは無数の革新的サービスを発明してきましたが、世に出てきた以上の数、失敗して消えていったサービスもあります。多くの企業が新しいものに取り組めないのは失敗を恐れるからですが、アマゾンは違います。
普通の意味をくつがえすような発明のために、失敗は当たり前と考え、成功するまで実験を繰り返すんです。
その姿勢をジェフ・ベゾス氏は「現在にいながら未来で働く」と表現しています。アマゾンの社内では、常に遥か遠い未来のための実験が繰り返されているからです。
10戦9負で大勝ちできる
どんな試みにも運がものすごく大きな役割を果たすのは間違いありませんし、私たちがこれまでかなり運に恵まれてきたことは言うまでもありません。
<中略>
(ですが、運に恵まれた以上の共通点があります。それは)ほんのいつくかの原則を心から気にかけ、その原則に忠実に行動するという際立った組織文化があるのです。
その原則とは、競争相手よりお客様にこだわること、熱を込めて新しいことに取り組み、道を切り開くこと、失敗を厭わないこと、辛抱強く長期に目を向けること、そして、プロとしての誇りを持って優れた事業運営を行うことです。
先ほどアマゾンの「発明」に焦点を当てた言葉を紹介しましたが、もう一つ、2015年の株主の手紙から抜粋してみました。
ここでは、アマゾンが史上最速で年間売上1000億ドルを突破したこと、そしてアマゾンのAWSがアマゾンよりも短い期間で100億ドルを突破したことについて言及されました。
AWS、アマゾンのクラウドサービスはものすごいスピードで成長していて、2021年3月決算では営業利益の47%がAWSからでした。もうアマゾンを「ネットショッピングの会社」と思っていたら時代遅れ。アマゾンはクラウドサービスでマイクロソフトやグーグルを引き離してシェアNo1の座にいるテクノロジー企業なんです。
ジェフ・ベゾス氏は、小売のアマゾンと、クラウドサービスのAWS、対局的な2つのサービスで世界最大級になれた理由について、失敗に対するアマゾンの捉え方にあるといいます。
アマゾンは「失敗するには最高の会社」で、すでに書いたように発明には失敗がつきもので、何か新しいものを生み出すには無数の失敗を乗り越えなければいけないといいます。
それでも実験し続けることについて、「ホームランを狙って打席に立てば、三振も増えるかもしれないが、ホームランの確率も増える。ただし、一回のホームランで最大4点しか入らない野球と違い、ビジネスでは一度のホームランが1000点になることもある」からだといいます。
この認識があるのとないのとでは、失敗に対する向き合い方が全然違ってきますね。僕も今の会社ではたくさん失敗させてもらえます。今の会社に入ってまだ2年も立ちませんが、10回に1回、ホームランが出たら十分という言葉の意味がわかってきました。
お客様の”欲”以上に進化する
私がお客様にこだわる最大の理由は、お客様はいつも絶対に不満を抱えているからです。お客様の期待はずっと終わりではありません。上がり続けます。それが人間というものです。満足できないからこそ、狩猟時代から進化してこられたのです。
人間は常に新しい方法を求めてきましたし、便利になったものに満足し続けるということがありません。
iPhone3Gが発表された時、世界中の人が「こんなにすごいものがあったなんて!」と感じたでしょうが、iPhone13を使っている人にとって、iPhone3Gはかなりストレスのかかるガラクタでしょう。
4G回線が登場した時は「スマホで動画が見れるなんて!」と感動していたのに、気づけば動画がたまに止まるだけでストレスを感じてしまいます。
アマゾンが大量の商品を翌日配送してくれるおかげで、配達までに4日かかるサイトで買い物をすると「なんでこんなに遅いんだ!」と思ってしまいます。
ジェフ・ベゾス氏はこのことを「昨日の感動は、今日の普通になる」といい、より早いスピードでの進化を続ける必要性を教えてくれます。
ビジネスでは停滞は衰退と言われますが、それは同じ位置に立ち止まっているつもりでも、お客さん、社会全体が前に進んでいるから実際には後退していっているという意味なんですね…昨日の感動は普通になり、お客さんは”もっといいもの”を求め続ける。そんな中で事業を続けるには、お客さんが望む以上のスピードで進化し続けるしかありません。
リスクを負って創意工夫する
本書は前半が株主への手紙、後半がジェフ・ベゾス氏のスピーチや記事などになっています。これまで株主への手紙の中から紹介してきましたが、最後に2つ、後半から引用したいと思います。
私たちは、子どもが4歳のときから尖ったナイフを使わせて、7歳か8歳で電動工具を使わせた。妻のこの言葉は名言だ。「指が一本くらいなくなっても、自分で何もできない人間になるよりはまし」。これこそ、人生に対する最高の態度だと思っている。
物事を前に進めようとすると、必ず問題に突き当たるし、失敗します。最終的にうまくいかないことも多いでしょう。
でもそんな時、ジェフ・ベゾス氏は自分のことを「失敗のベテラン」といい、失敗したら「戻ってやり直せばいい」といいます。転んだら立ち上がり、どうすればできるか考え、新しい方法を発明するんです。
アマゾンのサービスの中には失敗から生まれたものも珍しくありません。アマゾン以外の小売店やブランドがアマゾンで出品するためのシステムをマーケットプレイスといい、これがアマゾンの小売売上の半分を占めていると言われています。
つまり、アマゾンで買い物をする時の半分程度は、アマゾンから買っているのではなく、アマゾンのマーケットプレイスを使って出品している小売業者から買っているということなんです。
そんなアマゾンの売上になくてはならないマーケットプレイスも元々は失敗から生まれました。アマゾン・オークションというサービスを立ち上げたけど、誰からもアクセスがない。何年もかけたプロジェクトなのに大失敗でした。
仕方がないので、第三者でも出品できるようにしたところ、多くの人がきてくれて、それが今のマーケットプレイスになり、世界最大級の小売店の売上の半分を占めるようになったんです。
ジェフ・ベゾス氏の妻が言った「指が一本くらいなくなっても、自分で何もできない人間になるよりはまし」という言葉は強烈ですね。指がなくなるのは勘弁ですが、確かに過保護に育て、自分では何もできない甘ったれに育つより、危ないことも難しいことも、自分で考えてチャレンジできる人が良いですね。
リーダーの仕事は3年先を考えた判断
いつも2、3年先を考えていなければならないし、もしそうしていれば、日に100件も決定を下す必要はないはずだ。1日につき3つでも良質な決定ができたらそれで十分だし、その3つの判断の質を最高に上げなければならない。ウォーレン・バフェットは、1年に3つ良い判断ができれば満足だと言っている。私も本当にそう思う。
最後に紹介するのは、リーダーシップの本質につながる言葉です。経営者の中にはとにかくがむしゃらに長時間働き、迅速に決断を下すタイプの人もいますが、ジェフ・ベゾス氏は違います。
彼は重要な会議は午前中にだけ行い、できる限り睡眠を優先して8時間眠ります。
リーダーは何に給料をもらっているのでしょう?
仕事をする中でこの疑問を抱いたことはあると思います。営業しているのも、サービスを提供しているのも、顧客サポートをしているのも、言って仕舞えば下っ端の人たち。その何倍もの給料をもらうリーダーは、何をしているのでしょうか?
ジェフ・ベゾス氏は、リーダーは優れた判断を下すことに対して、報酬をもらっているといいます。それも、数多くの判断を下すことに対してではなく、数は少なくても、優れた判断を下すことに対してです。
もちろん立場によって、必要な判断の数も求められる質も違うでしょう。しかし、企業のトップともなれば、今日の仕事について細々と判断しているわけにもいきません。数十万人の社員とその家族、そしてアマゾンに関わる、利用する全ての人の5年、10年先のために、年に数個で十分だから優れた判断をする必要があるんです。
ジェフ・ベゾスの創造と成功の原則
ということで今回は「Invent & Wander ジェフ・ベゾス Collected Writings」をざっくり紹介しました。
最初に書いた通り、見た瞬間「これは読むしかない!」と思って買って、すぐに読みましたが、正解でした。今回は一部を引用して僕の個人的な解釈や意見を書いたので伝わったかわかりませんが、アマゾンが創業数年で上場。史上最速で巨大化し、世界最大級の企業にまで成長したその理由と、それを率いるジェフ・ベゾス氏の哲学というか、原則が垣間見ることができました。
当初からアマゾンの株主だった人は、本書に書いてあることの大半をすでに見たことがあると思います。
でも、10年以上で莫大な累積赤字を積み上げ、叩かれながらも巨大化してきたアマゾンに初期に投資した人は、ジェフ・ベゾスの哲学やビジョンに共感し、未来のために”投資”したごく限られた人だと思います。
そうではない大多数の人にとって、アマゾンの歴史や当初から抱いていた哲学を知る最高の手段が本書を読むことです。
ちなみに、今回紹介していませんが本書で僕が一番好きだった部分は、ジェフ・ベゾス氏が率いるもう一つの企業ブルーオリジンについて書かれた部分です。ブルーオリジンは宇宙開発企業で、2021年はベゾス氏を乗せて実際に宇宙にも行った企業です。このスピーチが本当に感激というか、夢を叶えることの素晴らしさが伝わってくるので、本書を買った人はぜひ読んでほしい。本書後半の「宇宙を目指す目的」という章です。
株主への手紙では、途中から毎年同じ一文で終わるようになりました。最後にその言葉を載せて、この記事も終わりにしたいと思います。
この言葉の「アマゾンでは〜」の部分をぜひ自分自身や家族、所属する組織に置き換えてみてください。
新しいものを発明し続け、世界最大級の企業になった後も挑戦を続けるアマゾンの、アマゾンらしさが現れた最高の一文です。
アマゾンでは、毎日がはじまりの日です。
この記事を書いた人
- かれこれ5年以上、変えることなく維持しているマッシュヘア。
座右の銘は倦むことなかれ。
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