こんにちは。妻です。
今日は睡眠に関する本『働くあなたの快眠地図』を紹介します。
- よく眠れない
- 寝つきが悪い
- 寝ても疲れが取れない
- 朝スッキリ起きられない
- 眠りが浅くて夜中に何度も起きてしまう
といった睡眠に関する悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか。
何を隠そう、わたしも睡眠に関して悩みを持つ1人。朝はアラームで目覚めはするのですが、夫を起こしてから二度寝三度寝と繰り返し。朝の支度時間ギリギリまで寝て、不快感で目覚めています。
著者はスリープコーチの角谷リョウ(すみやりょう)さん。
角谷さんは元々、市役所で働いていました。役所勤め時代に体づくりに目覚め、筋トレにはストレスに強くなり、やる気が出るなど働く上で役に立つメリットが多くあることを知ります。そして役所を退職し、筋トレを教えるトレーナーとして起業します。
主に企業向けに運動・食事・睡眠の改善サポートを行なってきましたが、「働く人が一番困っているのは睡眠だ」ということに気づきます。
その後の調べで、睡眠の改善が最もメンタルやコンディションの回復につながることが分かり、睡眠改善に特化する活動にシフトを変えて今に至ります。
本書は一度読んで終わりではなく、様々なタイミングで手に取ってもらえればと、色使い・イラスト・文字の大きさ・フォントなど細部にまでこだわられています。この導入分で気になった方は、わたしの記事を読むより実際に手に取って読むことをおすすめします…!
睡眠不調になりやすい国:日本
実は様々な調査から、日本は睡眠不調の割合が世界一多い国であることが明らかになっています。そして、一人当たりの睡眠不調による経済損失も世界一大きいと言われています。
わたし自身は睡眠不調に該当するだろうと思っていましたが、周りで睡眠に悩んでいる人はいない印象です。まさか国単位で睡眠環境が悪いと言われているだなんて…衝撃…
日本の睡眠環境が世界一悪いと言われている理由について、本書では2つの原因が挙げられています。
1.夜の照明が明るすぎる
日本の家庭の夜の照明は海外よりかなり明るく、誰もが睡眠不調になるレベルと言われているそうです。
また、ある調査では、店内の夜の明るさが海外に比べて40%ほど明るく、公共施設では5倍も明るいところがあったと報告されています。
東京や大阪といった都会は特に明るいですよね…こないだふと空を見たら、赤紫がかった夜の空でビックリしました。夜に黒くない空なんて夜空じゃない…!
2.不安遺伝子を持っている人が多い
不安遺伝子とはセロトニン・トランスポーターのS型という遺伝子で、精神が不安傾向になる遺伝子のことを指します。この遺伝子、実は日本人の約8割が持っていると言われています。
これらの理由から、日本ではごく普通に生活しているだけで睡眠不調になる可能性がとても高い傾向にあります。
人生には「快眠地図」がある
わたしたちの一生のうち、3分の1は寝ている時間です。
海外では学校で睡眠の大切さやスキルを教える授業があったり、会社でも睡眠について学んだりサポートを受けることができます。
しかし、日本ではほとんどの人が睡眠について学ぶ機会がありません。
海外と日本で睡眠教育に差があるんですね…この教育の差、金融教育でも同じことが言われています。金融教育は高等学校の家庭科の授業で学べるようになりましたが、睡眠もいずれ学べるようになるんでしょうか…?
海外の教育については、まず学校で「睡眠の基本知識」を学びます。その後、会社で年齢やライフステージに合わせた知識を追加していきます。そのため、快眠を手に入れることは難しいことではありません。
著者の角谷さんはこれを快眠地図という形で表現しています。
睡眠改善と言われても何をすればいいのか分かりづらいため、まずは起きる時間や朝の過ごし方にあたる朝(DAY)と寝る時間や夜の過ごし方にあたる夜(DAY)を見直します。
そして、休日明けの月曜日に最高の状態で起きられることを焦点に当て、最適な1週間(WEEK)の快眠パターンを作ります。
最後に、季節(SEASON)や年齢(AGE)に合わせて対策を変えていきます。
これを理解し、活用することで快眠を手に入れることができます。
ということで、ここからはこの5つの項目をもう少し詳しく見ていきましょう!
朝のコーヒーは「いつ飲むか」がポイント
朝のコーヒーはカフェインの効果で朝から元気にしてくれます。コーヒーが眠気をスッキリさせる理由の一つに、ストレスに抵抗したり体内でエネルギーを作り出すコルチゾールを活性化させる効果があります。
そもそも人は、目覚めるとコルチゾールを分泌します。そして1時間ぐらいかけて上昇し続け、ピークに達した後、下降していきます。
…これを聞くと、寝起きのコーヒーは目覚めに効果的なのではないかと思ってしまいそうですが、寝起きのコーヒーを習慣にすると、自発的にコルチゾールという物質を分泌する能力が低下してしまいます。
コルチゾールは別名ストレスホルモンと言われています。朝の分泌が多く、夜の分泌が少ないというバランスがわたしたちの身体を整えてくれています。コルチゾール=悪いものというイメージでしたが、そういうわけではないんですね…
朝起きてからすぐにコーヒーを飲むと、自発的に分泌する能力がなくなってしまいストレスに弱くなるため、目覚めて1時間以上経ったコルチゾールが低下していくタイミングで飲むのがベストです。
また、ランチ後や午後の眠気対策は、午後2時〜4時の覚醒が低下する時間帯に飲むことをお勧めしています。そして夕方以降は、カフェインの効果が6〜8時間続いて睡眠の質を下げてしまうため、飲むのであればノンカフェインのデカフェを飲むことをおすすめしています。
その他、朝は光を浴びることや体温を上げることが大切です。これについては以前夫が紹介した本『スタンフォード式最高の睡眠』に書かれているので、省略させていただきます。
寝る前にはストレッチでリラックス
現代の日本人が快眠できない最大の理由は「寝る前にリラックスできないこと」と言われています。体の緊張が解けておらず日中の悪い姿勢が元に戻らなかったりしているため、リラックスできないそうです。
わたしたちは日中、スマートフォンやパソコンを使うことで、姿勢が猫背でかつ巻き肩になっています。そしてこの悪い姿勢が長時間続いてしまうと、寝る直前になっても正常な状態に戻らず、快眠になりにくいのです。
この猫背・巻き肩を元に戻す最も優れた方法として、角谷さんはストレッチポールの上でゴロゴロすることをおすすめしています。
寝る前に3分程度乗りゴロゴロすることで、深い睡眠の時間が約2倍くらい増えるそうです。
わざわざストレッチポールを購入するのはちょっと…という方には道具を何も使わない1分間快眠ストレッチをおすすめしています。
ポイントは自分の体のどの部分の緊張が取れていないのかを感じることです。肩や首が凝りやすい人は上半身が寝る時点で緊張していることが多く、腰痛持ちの人は下半身が緊張していることが多い傾向にあります。
自分が緊張している部位を簡単にストレッチすることで、体の緊張が解けて快眠になりやすくなります。
上半身の快眠ストレッチ
- 手を胸の前で組んで頭の上に伸ばす(手のひらは上向きに)。
- 5秒ほどゆらゆらしながら上に伸ばす。
- 息を一気に吐いて、腕をストンと脱力して下ろす。
(1.〜3.を5セット)
下半身の快眠ストレッチ
- 仰向けに寝て、3秒息を吸いながら足首を手前(つま先をおへそ側)へ曲げる。
- 5秒かけて息を吐きながら、足首を反対側に伸ばす。
(1.〜2.を5セット)
肩も腰も痛いわたしは両方した方が良さそうですね…早速今日から試していこうと思います!他にも夜の過ごし方として、寝る直前はスマートフォンを使わないことや胃に食べ物が残っていない状態が重要と書かれていました。夫が読んでいた『Sleep,Sleep,Sleep』にも書かれていた内容ですね…!
疲れのピークを知り、1週間を快適に
あなたは1週間を通して何曜日に疲れがピークになっていると思いますか?
疲れの指標はいろいろありますが、その中でもメンタルの疲れと深い関係のある「自律神経」を例にとると、木曜日が一番乱れることが分かっています。
わたしは金曜日が一番疲れていると思っていました…金曜日は翌日の土曜日が休みということで嬉しさを感じ、自律神経のパワーが回復するそうです。確かに…!
この疲れがピークな曜日を知ってさえいれば、対策することは簡単です。
ズバリ水曜日の夜にしっかり寝ること。水曜の夜にしっかり寝ると、1週間を通して快調に過ごすことにつながります。
1週間の過ごし方で最も大切なのは平日だろうが休日だろうが寝るスタイルを変えないことです。休日に寝溜めする方も多いと思いますが、睡眠差が大きくなると肥満やストレスが比例して増えていくことが明らかになっているそうです。しかも、睡眠時間の差が少ない人ほど仕事で成果を出しているのだとか。…今日から寝溜めは止めよう…
季節の変わり目に対策を
意外かもしれませんが、1年を通じて最も疲れやすい季節は6月と言われています。
理由として、気圧が最も下がる時期かつ湿度が平均60〜70%に上がって不快指数の変化が最も大きいことが挙げられています。
この疲れやすい時期を乗り越えなければ、誰でも快調になりやすい10月まで不調が続くと角谷さんは言います。
この問題をなんとかするには、まず湿度計を購入し、寝室の湿度を知る必要があります。
湿度が60%を超えたら睡眠の質が一気に低下するため、湿度計を寝室のよく見えるところに置いて寝る1時間前に60%を超えていたら迷わずクーラーを付けましょう。
偶然にも我が家は目覚まし時計で湿度が確認できました…!といってもこの時期は湿度に関係なく、除湿をガンガン回しています。暑いのが大の苦手で、まだ6月なのにもう既に溶けそうです…
また、夏場は就寝時間を変えず、起床時間を早くすることもおすすめしています。
夏は普段より30分以上睡眠時間を短くしても、多くの人が日中の眠気や不調が増えることはないことが明らかになっています。
また、季節の変わり目には要注意!急激に気温が下がったり湿度が上がったりするため、快眠を得づらくなります。冬になったら早めに毛布を出したり、夏が来たらパジャマを変えるなど早めに対策することをおすすめしています。これは睡眠だけでなく、体調の崩しにくさにもつながりそうですね…!
20代は「仮眠」を活用
ほとんどの人は40〜50代になると勝手に短眠になって朝型になります。
そのことに気づかず、「今も昔も変わらず朝型だ」と勘違いされている管理職の方も多いそうで、良かれと思ってか20代の社員に対し、早起きや朝型をすすめるケースもあるんだそうです。
朝活は大変良いことではありますが、20代は50代より平均で2時間ほど睡眠が多く必要であることを覚えておいてほしいと角谷さんは言います。
20代は仕事もプライベートもやりたいことが多く、どうしても睡眠時間を削ってしまう傾向にあります。エナジードリンクなどの高カフェインの飲み物で眠気を乗り切っている方も多いと思いますが、実はカフェインは若い人には効果が薄く、さらに効果時間も短いことが分かっています。逆に歳を取るほど、カフェインの覚醒効果は高くなる傾向にあるのだそうです。
そんな20代の睡眠対策として、おすすめなのが5〜10分の短い仮眠。
20代はカフェインの効果は低いものの、仮眠による眠気の回復効果は他の年代よりも大きいそうです。そのため、角谷さんは20代は積極的に1日に何度も短い仮眠を取ることをおすすめしています。
この仮眠ですが、少しでも油断すると1時間以上の昼寝になってしまうことがあるためご注意ください。…思い返せば休日のお昼、夫と仮眠するといつも夜になっているなあ…
快眠を手に入れやすくなるには
ということで、今回は『働くあなたの快眠地図』より、快眠地図の5つの項目から一部分を紹介させていただきました。
最後に、快眠を手に入れやすくなる方法について触れていこうと思います。
角谷さんは6万5000人以上のビジネスパーソンの快眠をサポートしてきましたが、それほど明確に「快眠したい理由」を持っていないことが多いと言います。
その理由は、毎日睡眠不足だったり、朝に疲れが残っている状態が続くと「それが当たり前」と思い、それほど改善したいという強い欲求が湧かないからだそうです。また、体重やウエストといった指標がないため、ダイエットなどに比べてチャレンジ意欲に火がつきにくいという点も理由の一つにあたります。
睡眠不調の状態から「快眠」レベルにまで改善するには、もう少し「なぜ、あなたは快眠になりたいのか?」を掘り下げていく必要があります。
実はこの「なぜ」を明確にしてマップに沿って進んでいけばいくほど、ほとんどの人(94%)が快眠になっているという実績があります。
わたしだったら「疲れがない状態で朝スッキリ起きたい」が理由なので、朝スッキリ起きれたらしたいことを書き出してみると成功確率が格段に上がりそうです…!
睡眠に関してお悩みの方はぜひ、本書に書かれている快眠スキルをどれか一つでも試してみてください。「快眠っていいな」と感じることこそが、睡眠状態を良くすることの第一歩です。
ではまた。
この記事を書いた人
- インナーカラーがやめられない。
座右の銘は日々成長。
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