今季のドラマで「ソロ活女子のススメ」というドラマが放送されています。こちらは同名の書籍『ソロ活女子のススメ』がドラマ化されたもの。
ドラマではとある一人の女性が行っている一人だからこそたのしめる外食や誕生日の過ごし方を見ることができます。一人と気にしているのは自分だけで周りは何も気にしていない、だから一人を思う存分たのしむんだと自分なりにたのしむ主人公の姿に元気が出たり勇気づけられる作品です。
わたしもソロ活動だいすき人間。周りに同じ趣味の人がいないし無理矢理付き合ってもらうのも違うよね〜それなら一人で自由にたのしむのがいいよね〜という理由から、一人で音楽ライブや夏フェスに行きます。今年は夏フェス行きたいなあ…
この書籍やドラマではひとりの時間を大切にする”ソロ活”がピックアップされていますが、他にも感動する映画やドラマを観て涙を流しストレスを発散させる”涙活”、冷え性を改善しリラックス効果もある”温活”、腸内環境を正常にすることで肌荒れの改善もできる”腸活”………この世の中には気づけば”○○活”という言葉で溢れかえっています。
今日はこの○○活より、どんどんメモを取る活動”メモ活”について書かれている『「なんでもメモ」で仕事のスピードと質が上がる メモ活』という本をご紹介します。
ちなみにメモ活という言葉、わたしはこの書籍を手に取るまで聞いたことはありませんでした。
筆者は経営、金融、ベンチャー、就職などをテーマに、幅広く執筆やインタビューを手がけている上阪徹(うえさかとおる)さん。1994年よりフリーランスとして本を書いたり、雑誌連載・著名人のインタビュー記事作成・広告コピーライティング・講演やセミナーなど、様々な業務を行っています。
たくさんの仕事をしていると「締め切りのプレッシャーが大きいのでは?」と聞かれることもあるそうですが、筆者は徹夜をすることは絶対にないし休みの日はきちんと休み、家族で温泉に行ったり海外旅行に行くこともあるそう。さらに、今まで締め切りを一度も破ったことがないことが自慢だと言います。
その理由はメモをしているから。
打ち合わせや取材で聞いたことは忘れないようメモをし、電話がかかってきた時に内容や用件についてきちんとメモ。仕事・プライベート問わずやるべきことをメモ、ふとした時に思い浮かんだアイデアもメモします。
私のメモ術は、小難しいものではありません。とにかくなんでもメモをとる。どこかに保存する。それだけです。
仕事をするうえで大切かつプライベートでも使えるメモ。今日はそんなメモの取り方について学んでいきましょう。
人は忘れる
人間は必ず忘れる。覚えていることができない。なぜなら、忘れる生き物だからだ
これは筆者がある大学教授に取材をした際、聞いた内容です。
昔々、我々人類がジャングルの中で暮らしていた時、危険を及ぼす生き物がうようよ棲んでいました。ちょっとでも油断をしたら襲われてしまう危険な状態。
その危険をすぐ察知できるよう、脳のスペースを常に空けておくようになったと大学教授は言います。
脳内すべてを何かに占領されてしまうと動物にガブリとやられてしまう可能性が高かったため、いろんなことをすぐに忘れるようにすることで危険を回避していたそうです。
我々人間は太古の昔からの本能的なプログラムにより、自分の身を守るためにどんなことも覚えることができず忘れてしまうし、集中もできないし、注意力も散漫になっています。脳に問題があるとかでなく、そういう仕組みなんだそう。
わたしがスマートフォンをどこに置いたかわからなくなって探すのもぜ〜んぶ本能的なプログラムのせい。わたしは何も悪くなかった…
となれば何をしなければならないでしょうか?そう、忘れないよう外に記憶しておくしかありません。ここで本題のメモが力を発揮します。忘れるためにメモを書く、そうすることで心にゆとりが生まれると筆者は言います。
筆者は「忙」という漢字は「心を亡くす」と書きますが、忙しいとどうなるのかというと、心にゆとりがなくなっていくのですと言っています。わたしたちは忙しい時、心を亡くしていた…
メモと仕事
ここからが本題。
メモは手書きに限る
筆者はメモの基本は手書きだと言います。
今はパソコンやスマートフォン、タブレットなど電子機器を用いてメモする人も多いため、なぜ今わざわざ手書き?手書きなんて古くない?と思う方もいらっしゃるかもしれません。でも実は手書きという部分にメリットがあります。
手書きで何か文字を書く際、脳は「書く文字を考える」「実際に文字を書く」「書き上がった文字を見る」と3回、同じ文字と接することになります。3回文字に接し、手を動かして可視化することで脳に刻み込まれます。さらに、文字にしづらい部分は図や絵にすることでより理解ができ、記憶に残りやすくなります。
こういった観点から筆者は手書きのメモを推奨しています。
思えばテスト勉強で漢字や英単語をひたすら書いて覚えていたあの頃が懐かしい…
また、手書きのメモが人の印象という面でも良い点があります。
例えば、年配の経営者の話を聞きに行くとします。
その時、ノートとペンでメモを取る人は年配の経営者側からすると話を聞いてくれていると印象が良く、信頼度が増します。一方、パソコンでメモを取る人は年配の経営者からするとカチャカチャとタイピング音がしてうるさいなと気分を害す可能性があり、印象が悪くなる傾向にあるそうです。
このように、同じメモを取るという行動をしていても、何を使っているかにより相手の印象が変わります。パソコンやスマートフォンは年配者にはすこぶる印象が悪いため、自分の評価を落としてしまうことになりかねません。
また、上司に呼ばれた際、メモしない社員はそれだけで評価が下がります。
そりゃそうですよね、人間は忘れる生き物なのでよほどの天才でない限り、物事をずっと覚えていることはなかなかできません。仕事をお願いしようとしている部下がメモを取ろうとしなかったら、上司としてはこんな大事な仕事を任せて大丈夫なのかと不安になります。
といっても上司に呼ばれた時、ノートパソコンを持って行ったとしてもノートパソコンでメモできる環境であるかどうかは分かりません。打ち合わせの場であれば座って話ができるかもしれませんが、どこでどういった話をするかわからず呼ばれた場合はどんな場面でも適しているノートとペンが最強です。
相手への敬意を表すという意味でも、手書きのメモが良いと筆者は言います。
メモのポイント
筆者は仕事柄、メモはどんな風に取るのですか?と聞かれることが多いそうです。大切なのはメモを取る前に「このメモは何のために取るのか」と考えることなんだそう。メモが上手く取れない人の根本的な原因は、メモを何のために取る必要があるのかがぼんやりしているからだと言います。
ポイントだけメモするわけですが、そこで意識するのが、「目的」なのです。
例えば、営業会議に出席したとします。
会議にはアジェンダ(議題)が必ずあるため、それをしっかり理解して臨むとメモのポイントが見えてきます。
アジェンダが「数字を上げる」であれば、そのための施策が話し合われるはずなので、施策のポイントだけメモしておけば十分です。他にも「課題を共有する」「新しい営業組織を作る」「顧客満足度を上げる」「他社と連携する」などいろいろあると思いますが、会議の目的を意識し、合致したポイントについてメモを取っていけば良いと筆者は言います。
さらに、目的以外にもう一つ、「仕事のゴール」をイメージします。
どんな仕事にも目的はあるしゴールはあります。大事なことは何なのか、本質は何なのか、しっかりと意識しておくとおのずとメモが取れるようになると筆者は言います。
ただ真っ白のノートへ闇雲にメモするのではなく、「クライアントの意向」「プロジェクトの障害となりそうなこと」「メンバーに伝えるべきこと」など、目的とゴールをしっかりと持つことが重要です。
目的やゴールもわからぬままメモするのは上司や先輩からにメモしろ!と言われ、しぶしぶメモしているのと同じことですよね。兎にも角にもまずは目的やゴールを意識しながらメモする癖を付けることが大事。
メモの取り方
ここからは実際のメモの取り方について。
素早くメモを取れるテクニック
メモはあくまで頭の中で覚えれないため、忘れないようにするためのもの。人に見せることが前提ではないので、自分しか理解できない書き方で問題ありません。もちろん、きれいに書く必要もありません。
ここでは筆者も使っているテクニックをご紹介します。
1.会社などは記号に
例)株式会社Intro Books と書きたい場合
株式会社Intro Books
↓
(株)I B
2.画数の多い漢字はカタカナに
例)得意 と書きたい場合
得意
↓
トクイ
3.長いカタカナは略語に
例1)コミュニケーション と書きたい場合
コミュニケーション
↓
コミュ
例2)コンビニエンスストア と書きたい場合
コンビニエンスストア
↓
CVS
ちなみにわたしのメモも走り書き。特に電話対応の時、漢字だと書くのに時間がかかるため、基本的にひらがな・カタカナだらけ。別名:小学生のメモ帳。
素早く重要なことをたくさんメモを取るために何ができるのか考え、スピードメモ術を確立していきましょう。
スピードメモの練習
先ほど、スピードメモのテクニックを紹介しましたが、テクニックを教えてもらってもそんなのなかなかできないよという方もいらっしゃるでしょう。
メモはある意味、職人技です。明日から誰でも簡単に、などという方法は正直ありません。自分なりに試行錯誤して、「これだ」と思うものに近づけていくしかない。
筆者は日常でトレーニングを積めばいいと言います。
大きく2つの練習法を紹介してくれます。
1.普段の会議で、要点をメモ
会議や打ち合わせという場がある職場に勤めている人にオススメ。
話を聞きながら、要点をまとめる練習あるいは様子をメモ。
発言者はどんな風に話していたか、それをどう書けば現場にいなかった人にも伝えられるか、考える。
2.経済番組やオンライン動画でトレーニング
仕事の場で練習するのが難しい方にオススメ。
何かの役に立つ可能性が高い経済番組や自分が興味のあることを見ながら、ポイントをメモ。
すべてでなく部分的でいいので、これまで知らなかったことが学べたという印を残す。
ただ聞いているだけではなかなか頭に入らないため、実際に見たことをノートにメモすることが大切だと筆者は言います。
意外に知らない余白の大切さ
学生時代にノートを取る際、ページの頭から罫線ごとにあるいは1行空きなどで丁寧に文字を書き連ねていたかと思います。
しかし仕事では、上司や先輩など相手が話していることをメモすることが多いため、業務1について書き、業務2について書き、しばらくしてから業務1に補足があり…と板書されたものを写していくことと異なります。
そのため、筆者は追記を見越して余白を入れているようにし、ノートを贅沢に使っているそうです。
さらに、この部分はこの部分と繋がっているという意味で矢印や線をつけたり、ポイントになる言葉は丸で囲んだり、より強調したい部分には下線をつけたりしています。
ひとつひとつのアクションを工夫することで、あとで使いやすいメモをとることができるのです。
わたしの仕事ノートはあちこちに業務1のことが書かれています。理由は余白を作ってないから。もう空いているページに書くしかないんですよね…書いてしまったものはどうしようもないため、よく見る項目はすぐ開けるよう付箋を付けています。もっと早く知っていれば…
メモとプライベート
メモは仕事だけでなく、プライベートでも使えます。
お気に入りのお店やお土産をメモ
職場の人に「どこか美味しいイタリアンのお店知らない?」「取引先にお土産持っていきたいんだけど、あそこの社長は甘いものが苦手なんだよね〜何か良いお土産あるかな?」と聞かれ、瞬時に答えられる人はどのくらいいるでしょうか。
「梅田にあるあそこのイタリアンが美味しいです。名前なんだったっけなー…英語の…えーっと…ちょっと待ってくださいね…(パソコンで検索)」…わたしはリアルにこんな感じ。
「これはいいな」と思ったお店についても、ちゃんとメモしておかないと、すっかり忘れてしまうのです。
メモする方法として、スマートフォンに保存しておくのが最適だと筆者は言います。筆者は店名・場所・サイトアドレス・料理・いつ行ったか・誰と行ったかなど、メーラーの下書きにタイトルにつけてストックしているそうです。
読書メモの取り方
せっかく本を読んだのに、読んだ内容があまり頭に残らない、そんな悩みを持っている人も少なくないかもしれません。
すぐにアクションが起こせるようなものは、そのまま実践につなげられるので記憶に残りやすいのですが、知識や見識を得るための本の内容は、なかなか記憶に定着しないのです。
本を読む時も仕事と同じようにきちんとポイントをメモしていくことが重要となりますが、本を読みながらメモを取るってなかなか難しいですよね。
筆者が実践している項目を2つご紹介します。
1.「これは」と思うところに付箋を貼っていく
付箋を本の上部に貼っていきます。とくに大事だな、と思ったポイントは横に貼る時もあります。
そして1冊読み終わったら、付箋を貼った部分をひとつひとつ、チェックしていくのだそう。
マーカーや線を引いていくという方法もありますが、筆者が個人的に本に書き込みをするのに抵抗がある点と書いてしまうといざリサイクルショップで売ろうとしても売ることができないという点から、付箋を推奨しています。
2.5カ所だけメモに転記していく
本の内容をすべて覚えておくことはできません。なので付箋を貼っていくのですが、それでもまだまだ数が多い状態です。
そこで、付箋をチェックしながら、5カ所だけ、メモに転記するものを選びます。
選んだものは、上に貼った付箋を横に貼り直す。既にこれは絶対大事と思ったところには付箋が横に貼ってありますが、最終的に5カ所だけ選んでいく。その5カ所をノートに転記していきます。
そしてその5カ所を基に読書録としてブログやSNSに投稿することもできると言います。その5カ所に接すれば接するほど、記憶は深いものになっていくため、記憶に刻み込まれたら、もう付箋をはがして本を手放してもOKです。
最後に
メモを取る活動ことメモ活、いかがでしたか。今回は基本的な項目をピックアップさせていただきました。
他にも業務日報や出張レポートをすばやく書くコツやアイデアがどんな時に生まれるのか、今日やるべきことを管理する方法…様々なことを教えてくれます。
きちんと目的を理解したうえでメモすることで依頼された仕事を正確にこなすことができ、さらに議事録や企画書・資料作成などに役立てることもできます。また、プライベートでは欲しいものをリスト化したり、自己分析に使ったり、普段誰にも言えない嫌なことを吐き出す場としても使うことができます。
仕事とプライベートをより充実させることができるメモ活。あなたが今何気なくしているメモが本当に自分に合っているのか、この本を読んで改めて考えてみてはいかがでしょうか。
ちなみにわたしは今回、この本に書いてあった「これは」と思うところに付箋をペタペタ貼ってみました。
まず大まかなタイトルを付け、タイトル別に付箋の貼る場所を変え、記事にする前にある程度まとめてみました。
このやり方、伝えたいことが明確になり割と書きやすかったので、この学んだことをこれからも続けていきたいと思います。
ではまた。
この記事を書いた人
- インナーカラーがやめられない。
座右の銘は日々成長。
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