キリン伝説のヒットメーカーが教える商品作りの法則

ビジネス・マーケティング
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こんにちは。夫です。

今日紹介する本はこちら。「商品はつくるな市場をつくれ」です。なかなかにキャッチーなタイトルですが、帯をみると「キリン伝説のヒットメーカー」という魅力的な文字が。そう、なんと世界初のノンアルコールビール「キリンフリー」の商品企画を担当された方だそうです。

商品企画というと一部の人に限られた仕事だと感じてしまいますが、実際はそうではありません。顧客サポートをする人や営業も商品開発のアイデアを生み出すことがありますし、経理のちょっとした疑問から新しいサービスが生まれることだってあります。

つまり、商品企画・商品開発は全てのビジネスパーソンに必須知識だと言うことです。今回は本書の中から「これはすごい!」「この考え方はなかった!」「自分の仕事にも活かそう!」と感じた部分をピックアップしていきます。

和田徹
慶應義塾大学経済学部に在籍中、AIなどのコンピュータープログラミングにハマりつつも、洋酒・ワインに魅せられキリン・シーグラムに入社。営業を経てマーケティング部に移動するが、最初の12年間はヒットと無縁。転機となったのは、97年の「麒麟淡麗〈生〉」の大ヒット。2000年にはプロジェクトのリーダーとして「キリンチューハイ氷結」の開発を指揮し、またもや大ヒット。その後、世界初の完全ノンアルコールビール「キリンフリー」を開発し新市場を作り上げた。11年にはクラフトビール市場にチャレンジする社内ベンチャー「スプリングバレーブルワリー」を立ち上げ、代表取締役社長に就任。

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商品はつくるな市場をつくれ

まずは本書のタイトルでもある「商品はつくるな市場をつくれ」について。
商品開発を任された時、まず何から始めますか?まずはコンセプトを固めよう…ポジショニングやターゲットの戦略を立てたり、そのためのリサーチをしたり…ネーミング案を大量に出してみたり…

でも筆者の和田徹さんは「いきなり商品を作るのはやめろ」といいます。

なぜなら、変化のない市場に新しい商品を投入してシェアを奪い合っても、市場自体は大きくならないから。現在の市場を破壊して、より成長が見込める新しい市場を作り出した方が建設的だからです。

言われてしまえばその通りですが、それができたら苦労しないよ…って話ですよね笑。でも著者は完全ノンアルコールビールという新しい市場を生み出しました。下の画像はノンアルコールビールの市場規模推移ですが、キリンフリーの発売は2009年。まさに新しい市場をつくったわけですね。

だから商品開発に必要なのは単純な企画力、発想力ではなく、次の市場を生み出す、つまり「変化を起こす側に回る」という発想が必要だと言います。

本書では著者が携わったさまざまなヒット商品の商品開発秘話が書かれているのですが、その中から一つ、世界初の完全ノンアルコールビール「キリンフリー」の例をみてみましょう。

キリンフリーの前からノンアルコールビールと呼ばれるものはありますが、微量のアルコールが含まれていました。
そんな中、筆者が見た未来は「0%がフォーマットとなる生活」です。完全ノンアルコールビールが全ての飲食店に並ぶ。アルコールが苦手な人も飲み会を楽しめる。飲み会を満喫しながら、車で帰宅できる。そんな未来です。

そしてキリンフリーの発売から10年以上たった今はどうでしょうか。もちろん飲酒運転取り締まりなどいろいろな要因がありますが、飲酒運転の数は着実に減少しています。だいたいどの居酒屋にもノンアルコールビールが売られていますよね。

筆者は本書の中で繰り返し「新商品は売上を上げるためのものじゃない、より良い未来を作るためのものだ」と言います。キリンフリーはまさにより良い未来に一役買ったわけです。ここからは、より良い未来を作る商品開発のための具体的な考え方を見ていきましょう。

ロングセラーを生み出す2つのアプローチ

ヒット商品、これは一瞬話題になるとかそういう程度の話ではありません。巷ではSNSなどを通じてマイクロブーム(数日〜数ヶ月で終わる短いブーム)が日々生まれています。確かにそれらも大きな売上をもたらしますが、所詮は一過性。ブームが過ぎれば最初から存在しなかったかのように消えていきます。これだと「良い未来を作る」商品ではないですね。

本書でもヒット商品の定義を「ずっと売れ続けるロングセラー」としています。コカコーラはほとんど同じものを100年以上売り続けている、まさにヒット商品ですよね。

では、ロングセラーになる商品とはどういうものか?それは業界の「典型」となるものだと言います。筆者が担当した発泡酒「淡麗」は、安かろう悪かろうの発泡酒業界を塗り替えました。その後、多くのメーカーが「淡麗のような発泡酒」を作ろうと追従したのです。
一つの新商品で新しい市場を生み出し、より良い未来を作るのは難しいでしょうが、業界全体がその方向に向かえば話は別。競合の参入は多くの人が危機と捉えるでしょうが、筆者は「歓迎すべき、シナリオ通りの流れ」だと言います。

一つの商品がきっかけで、新しい市場が生まれ、その市場に多くの競合が参入することで切磋琢磨、改善を繰り返し、消費者のより良い未来につながっていくというわけですね。

そんなロングセラーを生み出す大切なマインドセットは「競合商品を見ない」ことです。競合分析は商品開発の基本ですが、本書では否定しています。競合商品を見た時点で、視野が狭くなり、オリジナリティがなくなり、「シェアの奪い合い」に突入してしまうからです。

なにより、競合商品はもう過去のものだということ。商品開発はより良い未来を作るためのものでしたよね。過去を見ても、より良い未来は描けません。

競合商品を見ず、商品が持つ価値や意味を再定義して、新しい市場を生み出すためのアプローチ。

1つは「垂直思考」です。

垂直思考とは、商品の概念を上にあげていくことで、より広い市場を視野に入れて考えることです。ビールであれば、「ビール→アルコール飲料→飲料→食品」と概念を上に展開していくことです。
すると「ビールとはこういうものだ」という凝り固まった考えから脱却し、「ビールも飲料の一つ。完全ノンアルコールがダメな理由はない!」と考えることができます。

これは面白いですね。確かに世にあるヒット商品はこうして作られたような気がします。例えばiPhone。「電話」という概念をどんどん上にあげていった結果、「電話がメインじゃなくても良くない?」となったのかもしれませんし、「ボタン→操作するもの」と概念を上げたことで「ボタンじゃなくてタッチディスプレイでよくない?」となったのかもしれません。

ロングセラーを生むもう一つのアプローチは「妄想見取り図」です。

これは筆者の造語だと思いますが、例えばY軸に印象、X軸に味わいを置いて、いろんな市場をカテゴライズしていきます。その中に空白があれば、そこにヒットのアイデアが見つかるかもしれないというわけです。

例えばアルコール飲料市場でY軸を「若々しさ・カジュアル⇄男らしさ・正統派」に、X軸に「飲みやすさ⇄飲みごたえ」として、いろんな商品をカテゴライズしていきます。男らしい正統派で、飲みごたえがあるところには例えば焼酎などがあるでしょう。このようにカテゴライズしていきます。

もちろん「妄想見取り図」なので、X軸・Y軸という作り方でなくても問題ありません。適当なタイトルをつけて、勝手なイメージで業界見取り図を作っていく。後から時間軸を足してトレンドの変化を矢印で加えたりしてみる。こうしたことを繰り返していきます。

筆者は「氷結」を企画する際、「爽快アルコール飲料市場」という妄想見取り図を書いて、そのど真ん中にのちに氷結となる「商品X」を置きました。他の酎ハイがどこにあるのかを明確にすれば、新商品のポジショニングが明確になるというわけですね。

5方良しを目指せ

ロングセラーを生み出すためには「売上を作る」ではなく「より良い未来を作る」と発想を転換させる必要があります。そのために考えるべきことが「5方良し」です。

近江商人が生み出したとされる「買い手よし、売り手よし、世間よし」の「3方良し」はいろんなビジネス書でも書かれていますよね。僕は出身が滋賀なので結構大事にしている考え方です。それを超える「5方良し」ってなんだか凄そうですね…

画像:商品はつくるな市場をつくれ

まずそもそも商品企画のモチベーションは、会社のミッションと自分のミッションとが重なるところから生まれます。会社のミッションに合っていても「自分はこれを良いとは思わないんだよな…」という状況では良い商品は作りようがありません。

それのモチベーションを起点に、

  • 地球・環境に良し
  • お客様に良し
  • 社会に良し
  • 会社・組織に良し
  • 自分に良し

の5つを考えるのが「5方良し」です。

自分に良しというのが入っているのが良いですよね。良い商品を開発して、一番ハッピーなのは自分のハズ。多くの場合、自分もその商品を利用する消費者の一人ですから。

3つの質問を問い直す

商品開発のマインドセットもかなり具体的になってきました。以前よりも商品開発のイメージが壮大になってきましたね。でも壮大になりすぎて足元がおぼつかなくなってはいけません。

そこで本書で紹介されている商品開発の過程で繰り返し問い直す「3つの質問」を見ていきましょう。

質問:人々を本当に幸せにするか?世の中を良くするか?

これは商品開発の原点でありながら、最後まで忘れてはいけないことです。その商品を世に出すことで、世の中が悪い方向に行くなら、当然その商品は出すべきではありません。

キリンフリーは「世の中から飲酒運転をなくす」という目的のために生まれました。大切なことは「SDGs」など社会課題に対するアンテナです。SDGsは世の中を良くしていく方向性を示す一つの基準。例えば自分が生み出す商品が飢餓を増やしてしまうなら、世の中を良くするとはいえません。こうした基準を参考に考えることも大切です。

質問:真のオリジナリティがあるか?

商品開発をしていて「これは〇〇よりもすごい!」という言葉が出てきたら要注意。その商品は新しい市場を作るものではなく、既存市場でシェアを奪うだけのものになるかもしれません。

質問:100点満点以上か?

商品はお客様の期待値を超えて初めて価値があります。100点満点なら、100点が最低ライン。150点、200点を取ってはじめて、お客様を感動させ、ヒット商品になります。

筆者は期待値を超えることに非常に厳しく、80点も90点も0点と変わらないと言います。そもそもどんな事情があれ100点満点以下の商品を提供することはお客様に対し失礼だし、どんなにコンセプトが優れていても100点以下、つまり感動を生まない商品が新しい市場を生み出すことはありません。

そういう意味で、iPhoneは間違いなく100点満点をはるかに高いところまで超えてきた商品です。だから多くの人が「こんなの欲しかった!」と感動しました。すると次に「他にもこういうのないの?」と考えるようになります。そしてAndroidなど追従する商品が生まれ、スマートフォンという新しい市場が誕生したわけです。iPhonegが100点以下だったら今頃、超高性能ガラケーを使っていたかもしれませんよね。

アイデアを生み出す習慣

ここまでは「商品はつくるな市場をつくれ」から、商品開発のマインドセット系の部分をピックアップして紹介してきました。他にもいっぱいありますが、僕が個人的に大事だと思った部分を抜き出してきたので、商品企画・開発に関わる方はぜひ本書を読んでみてください。

ここからは紹介したマインドセットを踏まえ、実際にヒット商品を生み出していく「習慣」を紹介していきます。

そう、プロセスやステップ、方法論ではなく、習慣です。良いマインドセットに良い習慣がかけ合わさった時、莫大なエネルギーを生みます。本書では企画書の書き方やチームビルディングについても書かれていますが、これらは組織や立場によって事情が違うと思うので、ガッツリ省きました。

とにかくインプット

商品開発、その元となるアイデアを生み出す力は「インプットの総量」に比例します。質も重要ですが、とにかく量。発想力なども重要ですが、それよりもまずはインプットの絶対量が何よりも重要です。

人がアウトプットするものの全ては、インプットしたものの組み合わせです。どんな人も、ゼロから頭の中だけで新しいものが生まれてくるということはありません。

大切なことは「雑食」「雑読」「雑視聴」です。インターネット、テレビ、新聞、雑誌、映画、漫画、媒体や種類はなんでもいい。ジャンルにもこだわる必要はありません。むしろ、中年男性がティーン女性向けのファッション誌を読んだ時に新しいインプットが生まれるので、普段読まない・見ない情報にアクセスしていきましょう。

ビジネスに関係ないからといって、歴史や文化、アート、エンタメを無視してはいけません。特に歴史や伝統、文化のように時代を超えて存在しているものはアイデアの宝庫です。

インプットの総量を増やす目的は、今使えるネタ集めではありません。頭の中にごちゃごちゃと情報を放り込み、新しいものが生まれる偶発性を高める準備です。

できるだけごちゃごちゃな、関係のない情報まで含めてインプットの総量を増やすポイントは3つ。

1つは「居場所を変えること
旅に出るのも良いですし、住む場所を変えるのも良いでしょう。環境が変われば自然とインプットは変わります。もっと手軽に、普段は行かないお店に行く、通っているジムを変える、通勤経路を変えてみる、普段乗らない路線に乗ってみる、なども良いと思います。

大切なことは居心地の良い生活圏内から一歩外に踏み出し、いつもと違う視野、気分で過ごすことです。

2つ目は「つきあう人を変えること
習い事を始める、新しいコミュニティに参加してみることも大切です。つきあう人が変われば話す内容も、自分のキャラも変わるので、インプットのバラエティは飛躍的に増えます。

確か大前研一さんが、人間が変わる方法は、時間配分を変える、住む場所を変える、付き合う人を変えるの三つの要素しかない、みたいなことを言っていましたね。「新しいアイデアを見つけよう!」と志を変えるより確実で手っ取り早いですね。

3つ目は「読む本を変えること
ビジネス書コーナーばかりに行っているなら、たまには手芸コーナーにも足を運んでみる。何も考えず、平積みされている本をとりあえず買ってみる。普段と違う本屋さんに行ってみる。人から本を借りてみる。方法はいろいろありますが、読む本を変えることで直接インプットが変わります。

この3つは大事ですね。僕たち夫婦、散歩はよくするのですが、旅行のように長距離で長時間、違う環境にいることは少ないので意識してみたいです。本もお互いに紹介しあったり、普段行かない本屋さんに行ったりもします。課題は人間関係ですね…僕たちの人間関係は狭く、固定されているので、オンラインサロンのようなコミュニティに入ってみても良いかもしれません。

サイクルを見極める

続いては市場や業界、世の中に流れるサイクルを見極めることです。世の中には日々生まれては消えていくマイクロトレンド、数年単位のトレンド、数十年続くメガトレンドなどさまざまなサイクルがあります。

ロングセラーを狙う商品開発で目を向けるべきはメガトレンドです。タピオカやマリトッツォのような短期的なブームに乗っかる必要はありません。

もう一つ、本書で「クラシック」と呼ばれているものがあります。これはメガトレンドより長く、何十年経っても浮き沈みすることのない普遍の魅力や価値のこと。例えば、「長生きしたい」「健康になりたい」という欲求は100年前も、100年後も対して変わっていない普遍の価値観だと思います。これはクラシックと言えそうです。
ただし、「健康志向」はクラシックというよりトレンドと言えます。「長生きしたい」という欲求は普遍のものであっても、健康のための選択をする(糖質オフのビールを選ぶ、サプリを飲む、ジムに通う)という行動は、100年前にはほとんど見られなかったものだからです。

エシカル消費と呼ばれる、人間や社会、地域環境に配慮された商品を選ぶというトレンドも、長期化しそうなものの一つです。30年前であれば、自分が使っている商品をどこで誰が作っているのか、あまり気にしなかったと思います。でも今は、安くて品質が良かったとしても、違法労働、重度の環境破壊の原因となっている商品は選択されません。

そして忘れてはいけないメガトレンドが「人口動態」です。
人口動態は科学的に、かなり先まで比較的正確に予測することができます。

こちらは国連が発表した2100年までの世界総人口の推移です。2100年までいくと少しブレがありますが、かなりの精度で予測できていることがわかりますね。

こちらは地域別の人口動態の推移です。中国・インドが牽引してアジアの人口爆発がものすごいですが、意外にも2050年ごろには頭打ちで、その後はアフリカが牽引していくことがわかりますね。

30年先を見据えるならアジア市場は魅力的ですが、100年先を見据えるならアフリカ市場に目を向けた方がいいのかもしれません。

そしてこちらは我らが日本の人口推移。1.2億人を超える人口はすでに減り始め、2100年には8000万人程度になります。

日本市場にこだわっても、市場は小さくなる一方…世界に目を向ければシェアの奪い合いでも売上は出せるかもしれませんが、我々日本人こそ、新しい市場を生み出すことに目を向けないといけません。

もちろんただ人口の増減だけが人口動態ではありません。人口動態には「時代効果」「加齢効果」「世代効果」と呼ばれるものもあります。
時代効果の代表例は、コロナ禍でおうち時間が増え、巣ごもり消費など消費に大きな変化が生まれました。加齢効果は年齢による嗜好の変化です。例えば、家を買いたいと考える10代はほとんどいませんが、その人たちも30代、40代になるころには家を買いたいと考えるようになるかもしれません。

そして世代効果ですが、Z世代やゆとり世代など、その世代に特徴的な要因です。Z世代については以前「Z世代マーケティング」で紹介したのでぜひご覧ください。

【Z世代マーケティング】本当に必要?現役マーケター解説
こんにちは。夫です。 夫 僕は広告・マーケティング関係の仕事をしているので、話題のマーケティング本はだいたい目を通すようにしてます。そんな中、今回取り上げるのは「Z世代マーケティング」中田敦彦のYouTube大学でも紹介された話題書ですね。...

X人格になりきる

商品開発ではよくペルソナを想定することがあります。ペルソナは、典型的なユーザー像を示すマーケティング用語ですね。

本書ではただペルソナを想定するだけでなく、その人物になり切ることが大切だと言います。その人はどんな服を着て、誰と過ごし、どんな生活をして、どんな髪型で、どんなものを食べているのか。冷蔵庫には何があり、どんな映画が好きで、どんな音楽を聞いているのか。
ドラマや小説の人物設定を考えるように、商品やサービスと関係ないところまで徹底してイメージし、自分自身をその人格に置き換えます。

とは言え、どんなに想像しても30代の男性会社員が、女子高生になりきれるわけではありません。しかし、例えば女子高生がいくお店に足を運ぶ、女子高生が多い路線に乗ってみる、女子高生の間で流行っているものを買ってみる、といったことはできます。

ペルソナになりきる以外にも、立場が違う人になりきることで発想を広げることができます。
例えば「もし僕が、競合A社の商品開発部長だったら…」と考えるなどです。もちろん競合で考える必要はありません。例えば「アップルが自社の業界に参入したとしたら…」のような考え方も効果的です。アップルなら資金力もブランディングも十分なので、なんだかとんでもないことをしてきそうですよね。

僕もマーケティングの仕事をしていて、日々ペルソナのことは考えますが、なりきるのは難しいんですよね…これは日々のちょっとした訓練で身につけていくスキルですから、意識していきたいです。

もう一つ、本書で紹介されている面白い発想法に「超越」「極端」「逆転」があります。
例えば、月に1回買われるような商品を「月に1000回買ってもらうにはどうすればいいか?」と考えるのが超越発想法。逆に「10年に一度だけ買えばいいようにするにはどうすればいいか?」というのは逆転発想法ですね。

より良い未来のための市場作り

ということで今回は「商品はつくるな市場をつくれ」を紹介しました。

商品開発の本を読むと、大体はリサーチについて書かれていますが、本書ではほとんどリサーチについて書かれていませんでした。ほとんどが「より良い未来を作る」ための考え方、マインドセットです。それだけに普遍性があり、多くの人にとって活用できそう。

実は、ここまでは紹介してきたのは、本書の前半部分だけ。ここから商品を形にしていくための企画書作りやチームビルディングについても触れられています。長くなるので省きましたが、実際に商品開発に関わっている方はぜひ読んでみてください。

本書で一番学びになったのは、インプットの部分。僕も普段、いろいろなインプットをしていますが、どうしても仕事に直結するものばかりに偏りがちです。人間関係も固定されてしまっているので、ここは今すぐにでも変えていきたいと思いました。

ということで、週末は普段行かない本屋にいって、普段読まない本を適当に選んで見ようと思います。後は、久しぶりに学生時代の友達に連絡してみたり、面白そうなオンラインサロンに入ってみたりと、人間関係も広げていこうと思います。

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この記事を書いた人

かれこれ5年以上、変えることなく維持しているマッシュヘア。
座右の銘は倦むことなかれ。

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