こんにちは。夫です。
7月に入ってから本当に熱くなりました。外を歩いていると、水中にいるかのような高湿度。汗をかいているんだか、ただ湿気にまみれているのかわからないくらいです。でも、家に帰ればクーラーが除湿してくれていて、過ごしやすい。クーラーが無い時、人類はどうやって生きていたんだろうと疑問に思うレベルです。
僕たちの身の回りには、便利なものが大量にありますが、その一つとして自然界にそのまま存在するわけではありません。
蛇口をひねればきれいな水が出て、「風呂自動」を押せば20分後には湯船が温水で満たされる。
スイッチひとつで明かりがついて、インターネットに接続されたパソコンで文章を書くことができる。しかもそれを僕のような素人でもウェブサイトに公開して、世界中に発信できる。
素晴らしい時代です。そしてその全てがイノベーションにもたらされている。今日はそんなイノベーティブな時代に生きる上で羅針盤のような働きをしてくれる一冊、マット・リドレー氏の「人類とイノベーション」を紹介します。
イノベーションにはどんなイメージがありますか?天才によるひらめき、AIや機械によって仕事が奪われる?急速に世界を変えてしまう?イノベーションという言葉が当たり前に使われているのに、僕らはイノベーションの定義も、歴史も、実態さえもよくわかっていません。「人類とイノベーション」では、人類がこれまで経験してきた無数のイノベーションから、イノベーションの正体を掴んでいきます。
イノベーションと人類の繁栄
本書を書いたマット・リドレー氏、ご存知かもしれませんが、10年以上前に「繁栄―明日を切り拓くための人類10万年史」を書いた人です。
繁栄の中で筆者は壮大な人類史から「世界は確実に良くなっていく」と書きました。当時、リーマン・ショック直後で世界は100年に一度の大不況の中。でも実際そこからの10年で、世界はリーマンショック前よりも明らかに良くなりました。
貧困率の低下や乳児死亡率の低下、生活水準の向上、水道などのインフラの普及、病気の撲滅や治療薬の開発…例を挙げればきりがありません。
コロナや政治問題、紛争などのニュースが日々飛び交っているので、実感はないかもしれません。でも僕たちは過去からの流れ、それも数十年単位の流れで見ることが苦手なんです。
メディアが発する「今」の情報だけを見ても、世界がどうなっているのかはわかりません。数年、数十年、さらには何万年もの歴史を見て、その上で今を見ることで、世界を知ることができます。一歩進んで、未来を知ることもできます。
「繁栄―明日を切り拓くための人類10万年史」は僕の中で「銃・病原菌・鉄」」「サピエンス全史」と並ぶ人類史の名著。これらも定期的に読み直したい本なので、またIntro Booksでも紹介しますね。
繁栄の中で壮大な人類史を紐解いた筆者が次に紐解いてくれるのが「イノベーション」です。
この10年、100年に一度の金融危機を乗り越えて世界が良くなったのは、数多くの「イノベーション」があったからです。もちろんこれまでの歴史も、イノベーション抜きには語れません。
近代でいうと、蒸気機関は大きなイノベーションで、人類の歴史を蒸気機関が発明される前と後で区別する人もいるくらいです。
もっと古くは、農業や畜産でしょう。狩りをしていた人類が、自分の食べ物を「育てる」というイノベーションは、他の動物と人類を分けるものでもあります。
最近でいうと、やはりスマートフォン。この10年で僕たちの生活を大きく変えました。音楽や映画のストリーミング、サブスクもイノベーションでしょう。
後はコロナで一気に普及した、ZOOMを使ったオンライン会議やオンライン飲み会、ウーバーイーツなどのシェアリングエコノミー、そしてこれまでとは全く違うmRNA型ワクチン。
イノベーションの例は無限に挙げられますが、じゃあ「イノベーションとはなにか?」「イノベーションを起こすにはどうすれば良いのか?」に答えられるかというと、答えられません。
本書では無数のイノベーションの事例(イノベーションが普及するまでのエピソードや関わった人)から、イノベーションとはなにかを紐解いていきます。
それではさっそく、「イノベーションが生まれる時に共通する要素」を見ていきましょう!
イノベーションが生まれる時に共通する要素
まず結論として、「イノベーションの方程式」や「確立された再現性のあるイノベーションの起こし方」なんてものはありません。少なくとも僕は見つけ出せませんでした。本書は500ページくらいあるボリューミーな本ですが、頑張って読み解いたからといって自分がイノベーターになれるわけではないんです。
ただ本書は歴史から事実を教えてくれるだけ。そして多くの人が誤解しているイノベーションのイメージを正してくれるだけです。
イノベーションは個人の才能によって生まれるものではない
イノベーションを起こす人、イノベーターというとどんな人が思い浮かぶでしょうか?iPhoneを生んだスティーブ・ジョブズ、Amazonを創業して人々の買い物の方法を一変させたジェフ・ベゾス、破天荒な言動で注目を集めるが着実に事業を成長させているイーロン・マスク?
人によって様々だと思いますが、本書ではハッキリと「誰か1人、イノベーションを起こした人を特定することは不可能」と言います。
え、電球を発明したのはエジソンでしょ?と思うかもしれませんが、そんな事はありません。
ほとんどのイノベーションは多くの人が試行錯誤を繰り返し、徐々にすすめていくんです。
エジソンが電球を発明した、というエピソードを紐解いてみましょう。
実はエジソンと同時期にガラス電球の中にフィラメントを入れるというアイデアを考え出した人はたくさんいました。1870年代に独自に白熱電球を設計した、と言える人はなんと21人もいます(エジソンの電球が1000時間以上も光り続けることが証明されたのは1880年)。
つまりエジソンは電球を発明した人ではなく、その時一番長く光る電球を見つけた人、実用化できるよう手頃な値段で量産できるようにした人です。そしてそれはエジソンが一人で達成したものではなく、エジソンの研究チームはもちろん、同時期に電球を研究していた無数の実業家や学者とが影響しあって達成しました。
もう一つ紹介するとコンピューターの開発があります。ここでも「一人の天才がコンピューターを生み出した」という話は出てきません。そしてコンピューターの進化はゆっくりと、そうした人同士が影響しあって進んでいったため、「ここでコンピューターが生まれた」というタイミングは存在しないのです。
本書ではこうしたイノベーションを「子どもが大人になる瞬間がないように」と言っています。国によって成人年齢が定められているので、制度として大人になる瞬間はありますが、本人にとってはその日から大人になったわけではないでしょう。
つまり、電球の場合はエジソンが成人式的な立ち位置として語られているというだけで、その日を境に「電球が完成した」わけではないということです。これはコンピューターでも同じで、「誰がコンピューターを発明したのか」という質問には場合によっては何百人もの候補が挙げられます。
「イノベーターズ」という本は、コンピューターの発見を上下巻合わせて1000ページ近く、コンピューターの発明に関わった人物に焦点を合わせて書かれた本です。それだけ書くことがあるということは、それだけ多くの人が少しずつ少しずつ、コンピューターを”進化”させていったということですね。
アイデアのひらめきではなく無数の試行錯誤から生まれる
アルキメデスはお風呂に入っている時に浮力を使った質量測定方法を思いつき、「エウレカ!(発見した)」と叫んで裸で町中を駆け回りました。
ニュートンはペストが流行し大学が閉鎖されたことで帰省し、そこでりんごが地面に落ちるのを見て万有引力の法則を見つけました。
こうしたエピソードは現代では否定されていますが、イノベーションや大発見には「ひらめきの瞬間」があると思われています。
しかし実際にそんな事はありません。そもそもイノベーションは個人の活動によって生まれるのではなく、複数人が互いに影響しあい徐々に進んでいくものです。
やはり地道な試行錯誤の繰り返しの中で徐々に生まれたというエピソードより、「シャワーを浴びていたら突然頭に降ってきた」「夢で見た風景がヒントになった」というエピソードの方が人を惹きつけるんです。
例えばライト兄弟。人類初の有人飛行を達成したライト兄弟のエピソードは有名です。当時、アメリカでは国家プロジェクトとして飛行機開発を進めていました。10年間国家予算をつぎ込んで作られた飛行機は10メートル程度で墜落。国家の支援も打ち切られ「やっぱり飛行機は無理だ」という空気が出ている中、国家の支援が打ち切られた9日後、全く無名のライト兄弟が有人飛行に成功したのです。
政府が主導したプロジェクトが頓挫し、無名のヒーローが遥かに低予算で達成してしまう。こうしたエピソードが魅力的なので「ライト兄弟はなにかものすごいことを発見したすごい人だ」というイメージができてしまいます。
もちろんライト兄弟はすごい人ですが、天才ではありません。飛行機の専門家でもありません。
それなのに他の専門家よりも先にライト兄弟が成功できた理由は、「イノベーションを起こそう」と考えなかったからです。
国家プロジェクトとして進められていた飛行機は、理論から部品まで、全てオリジナルで発明して作ろうとしていました。
その他の多くの発明家は、飛行機で最も重要なのはエンジンだと考え(当時、エンジンは最先端技術だった)、エンジンに注力していました。
一方、ライト兄弟は「発明家になりたい!イノベーションを起こしたい!」と考えていたのではなく、単純に「空を飛びたい!」と考えていたため、既存の技術やエンジンを使いました。それを組み合わせて、ちょっとずつ改良していったのです。厳密にはライト兄弟はなにも”発明”していません。
イノベーションというと画期的なひらめきで一瞬で世界を変えてしまうイメージがありますが、実際にはゆっくり。スマホの普及だって、何年もかかっていますしね。今のスマホと比べるとiPhone 3Gなんて、よくあんなものを使っていたなと思うレベルの性能です。
イノベーションは必要とする人、商業化、関連技術が揃って普及する
スティーブ・ジョブズは顧客リサーチをしなかったことで有名です。その理由は「ユーザーは何を求めているかわかっていないから」だそうです。つまり、顧客に聞いても「ボタンが一つしかないシンプルな電話を再発明して欲しい」なんて言わないということです。
大衆向けの自動車を普及させることで富を築いたヘンリー・フォードも、「もし私が顧客に何が欲しいか聞いていたら、 彼らはもっと速い馬が欲しいと答えただろう」と言っています。
こうしたエピソードは「イノベーションは天才のアイデアから生まれる」というイメージを裏付けます。
でも実際には、iPhoneが出る前から携帯電話の無駄なボタンにうんざりしている顧客はいたでしょうし、ヘンリー・フォードがT型フォードを出す前から安い車が欲しいと考えていた人はいたでしょう。
こうした言葉も、アルキメデスの「エウレカ!」のようにイノベーションを誤解させてしまいます。
本書で詳しく書かれていますが、iPhoneもT型フォードも、突然生まれたイノベーションではなく、徐々に進化してきた流れの中の一つだと言います。つまり、ジョブズがいなくてもiPhoneのようなスマートフォンは生まれていただろうし、フォードがいなくても安い大衆車はできていたということです。
ジョブズやフォードは、顧客リサーチからイノベーションは生まれないと考えていたのかもしれませんが、多くのイノベーションは多くの人が必要として、商業化に成功しないと普及しません。
例えばスーツケースのキャスター。今やキャスターが付いていないスーツケースを見つける方が大変ですが、実はスーツケースが生まれてから何十年も、キャスターのないスーツケースが普通でした。キャスター付きのスーツケースが普及したのは1970年以降、アポロ計画で月面着陸した数年後です。
それまでキャスターのないスーツケースを台車に乗せて運んでいたそうですから、誰かがスーツケースにキャスターを付けることを思いついても良さそうですよね。
実際、1900年代前半に何度かキャスター付きのスーツケースに関する特許を申請したりしています。つまり、”天才的なアイデアやひらめき”が足りなかったわけではありません。
スーツケースのキャスターがイノベーションだと言われても違和感があるかもしれませんが、僕たちがキャスターのないスーツケースを想像することの方が難しいくらい当たり前になっていることを考えると、iPhoneに匹敵するイノベーションです。
それなのにスーツケースのキャスターの普及に時間がかかったのは、必要とする人が少なかったからです。当時、スーツケースを使って移動するのは富裕層の男性が中心でした。彼らには荷物を運ぶ専門の人がついていたりするので、既存のスーツケースに不便さがなかったのです。
スーツケースのキャスターが普及するのに必要なのは天才的なアイデアではなく、必要とする人や環境でした。旅行が一般的になり、女性もスーツケースを持って移動するようになった時、ようやくイノベーションが起こったのです。
ウーバーイーツなど最近話題のシェアリングエコノミーも、アイデアは昔からありました。というより、昔はシェアリングエコノミーが当たり前でした。今話題になった理由は、コロナ禍でそれを必要とする人が増えたから、全員がインターネットにアクセスできる環境が整ったからです。
僕はジョブズの「顧客は何を求めているか知らない」という言葉が好きです。でも確かに、誰にも必要とされていないものを作っても普及しませんよね。そう考えるとジョブズも口ではこのように言っていますが、実際には人が何を求めているのか、かなり深いところまで考え抜いていたのかもしれません。それにiPhoneはたしかにすごい発明ですが、3G、4G回線などインターネット環境が整っていなければたぶん普及しなかったですよね。
偶然と想定外の結果がイノベーションを生む
アイデア、思考法の名著『アイデアのつくり方』の中で、実業家のジェームズ・W・ヤング氏はの中で、「アイデアとは既存の要素の新しい組み合わせ以外の何物でもない」と言いました。
そのためイノベーションは時々、偶然や失敗、想定外の結果から生まれます。
偶然というなら、過去の偉人たちが生まれたタイミングは完全に偶然です。スティーブ・ジョブズがコンピューターとインターネットが急速に進化する中で過ごし、iPhoneを開発したときに4G回線が整っていたのは完全に偶然でしょう。当然、インターネット回線が1GのままだったらiPhoneは全く役に立ちません。
インテルを創業したゴートン・ムーアがいなかったら、第2次世界大戦中に暗号解読合戦にアラン・チューリングが参加していなかったら、スティーブ・ウォズアニックが近所にいなかったら…スティーブ・ジョブズがiPhoneを世に出す事はありませんでした。
間違いや失敗がイノベーションにつながることも数多くあります。
例えば3Mのポストイット。強力で長持ちする接着剤を開発している時、弱くて一時的にしかくっつかない接着剤が出来上がってしまいました。完全に失敗で、開発者本人もなにかの役に立つとは考えておらず、5年以上放置されていました。
そして役に立たない接着剤ができてから5年後、同僚が聖歌隊の楽譜につけた栞が落ちるのを見て、一時的にしかくっつかない接着剤を思い出しました。そして試しに手元にあった明るい黄色の紙に接着剤を塗ってみました。これがポストイットの誕生です。
こうした例は数多くあって、Instagramは元々ゲームアプリを作ろうと起業しました。テフロン加工のフライパンを持っているかもしれませんが、テフロンは冷却材を作ろうとして失敗してできた素材です。
本書では無数のイノベーションの事例からいろんな要素を教えてくれますが、その中でも重要そうなものをピックアップして紹介しました。結局大切なメッセージは「イノベーションの方程式なんてものはなく地道な試行錯誤と偶然によるもの」だと思います。世界は天才が作るのではなく、70億人の凡人が互いに影響しあって生きている、ということですね。
イノベーションは仕事を奪う?
ここまで見てきたように、イノベーションは一般に思われているような「特定の天才」や「ひらめき」によるものではなくもっと地味なものです。一瞬で世界を変えてしまうような発明ではなく、試行錯誤の繰り返しと、偶然、そして周囲の環境やニーズとが関わり合って、少しずつ生まれます。
とは言え、イノベーションはいつも順調に進むわけではありません。実際、多くの人は新しいイノベーションに期待より不安を抱きます。
例えば、ワクチンが初めて提唱された時、「危険な迷信」だと言われ、ものすごく非難されました。
ダイソンが紙パックを必要としない掃除機を開発した際、特許や性能表示などを監督する欧州委員会は、ダイソンに不利な条件でテストするよう規制をかけました。
携帯電話の通信規格は1920年頃には提唱されていましたが、固定電話など既存の電話回線を一部の起業が独占していたため、何十年も実現しませんでした。
新しいイノベーションに対して既得権益やそれまでの常識が邪魔することは決して珍しいことではありません。本書ではそうした事例も数多く紹介されています。
そしてその中でも特に大きな邪魔が「イノベーションが仕事を奪う」という誤解です。最後にその話だけして終わろうと思います。
最近になって「AIが仕事を奪う!」と騒ぎ出したのではありません。1800年代初期には、新しい機械の導入に仕事を奪われると焦った労働者が暴動を起こしたことがあるようです。
それから200年以上経ちますが、常にイノベーションが仕事を奪う、という懸念はあったそうです。1960年代のアメリカでの不況は「オートメーションの責任が重い」とされ、当時の大統領がイノベーションが仕事を奪うかどうかを調査させており、その調査報告では「機械による生産には無限の可能性がある」として仕事が奪われないよう政府が雇用すべきだといった提案を行いました。
しかし実際にはそうはなっていません。この半世紀で仕事は増えましたし、労働環境も間違いなく良くなっています。
2013年に「20年以内に47%の仕事がAIなどによって消える」という論文が発表され話題になりました。
この数字は今でもかなり話題になっているので、あなたも知っているかもしれません。
しかしその後、再び行われた研究では、20年以内に消える仕事は9%しかなく、むしろ新しく生まれる仕事によって雇用が増える、と結論付けていることは、あまり知られていないかもしれません。
このデータは驚きました。僕も47%の仕事が将来無くなるということは聞いていましたが、その後の調査で否定されていたんですね。メディアは「半分の仕事がなくなる!」という衝撃的なニュースは報道しますが、「そんなになくならないよ」というニュースはあまり報道してくれません。メディアの報道だけでなくちゃんと自分で情報を集めることが大切ですね。
イノベーションが仕事を奪うという不安は常にありますが、常にそれ以上のメリットがあったことも事実です。
電球が発明される前、平均的な賃金では1時間働いて4時間明かりを灯すことしかできませんでした。しかし電球やLEDが発明され、その他様々なイノベーションが起こったたことで(本書では原子力発電についても書かれています)、今の人は1分働けば120時間も明かりを照らすことができます。
こうした例は他にいくらでも挙げられます。200年前の貴族の200倍、今の庶民はいい暮らしをしています。彼らはスイッチひとつで電気を付けることも、遠くにいる知人と電話することもできませんでしたし、コンビニで100円で売られているスイーツの大半を食べることもできませんでした。
本書の重要なメッセージは、イノベーションを起こす方法ではありません。僕もそれを期待して読み始めたのですが、結論、イノベーションに方法論はないんです。重要なメッセージはイノベーションに対応すること、受け入れることです。
ということで、今回はマット・リドレー氏の「人類とイノベーション」を紹介しました。今回はイノベーションに共通する要素をいくつかあげる形で紹介しましたが、本書にそうした章立てがあるわけではありません。無数のエピソードから、僕なりに共通する、大切な要素を抜き出しただけです。
本書は事例、データが中心なので、それをどう解釈するかで読む人にとって全く違う印象になります。
僕は、本書を読んでもイノベーションの方程式を見つけ出すことはできませんでしたが、代わりにイノベーションに対する考え方が変わり、今後のイノベーションに対応する知恵を得ることができました。
別の方が読めば、もしかしたらイノベーションの方程式を見つけ出せるかもしれませんね。それくらい事例とデータで、イノベーションの形を捉えてくれています。
それでは、今日も先人たちが残した無数のイノベーションに囲まれて、最高の1日を過ごしましょう!
この記事を書いた人
-
かれこれ5年以上、変えることなく維持しているマッシュヘア。
座右の銘は倦むことなかれ。
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