2021年に読み直すから価値がある「完訳 7つの習慣」

2021年に読み直すから価値がある「完訳 7つの習慣」 自己啓発

20歳の時、知人に紹介されて読んで最も人生に影響を与えた本。スティーブン・R・コヴィー博士の「7つの習慣」です。
個人的には、人生の早い段階でこの本を読んでいるかどうかで、人生の質というか、満足度が大きく変わるんじゃないかと。元々、小説やエッセイを読んでいた僕が、ビジネス書や実用、啓発書などいろんな本を読むきっかけにもなった名著です。
20世紀に最も影響を与えた本、と言われていますが、21世紀も健在。子ども、家族向けのものや、よりビジネスやリーダーシップに特化したバージョンもありますが、やはり大本となった本書は紛れもない名著。

僕は特に気に入っている本を「Book Report」という形にまとめているので、まずはそちらを紹介。ただこれはA4サイズ1枚にまとめることが目的なので、ちょっと硬いというか、端的にまとめすぎている感じもあるので、いつものノリでも紹介します。

Book Report「完訳 7つの習慣」

BookReport 7つの習慣

7つの習慣で最も重要なエッセンス

一つ一つの習慣にフォーカスを当てる前に、7つの習慣とはそもそも何なのか、その中で最も重要なエッセンスは何なのかを少し紹介します。
はっきり言いますが、これほどの名著をこの記事で十分に伝えることはできないので、ぜひ本書を読んでみてください。分厚くて内容が濃い本なので、読むのに時間がかかると思います。ですが、時間をかけて何度も読む価値のある本です。

7つの習慣の全体像

7つの習慣の全体像

 

7つの習慣は著者のスティーブン・R・コヴィー博士が、約200年間で発行された成功哲学関連の書籍を研究して、その中で見つけた人生の本質をまとめたもの。
その中で、アメリカ独立宣言から約150年間は誠意や誠実さ、勇気や正義、勤勉などを説いた「人格主義」の本が多いのに対し、最近発行された本はスキルやテクニックなどがメインの「個性主義」の本が多いことに気づきます。
個人的にはどちらも大切だと思いますが、スティーブン・R・コヴィー博士は「人格主義」に立ち返ろうと考え、より本質的な「7つの習慣」に行き着きました。それがこの図で表されています。

人は、親や周りに助けられないといけない「依存」状態から始まります。子どもはそうですよね。親が助けてくれないと生きていけません。中学、高校生になっても、経済面やいろいろな決定で親に依存することがあるでしょう。
そうした状態から、主体性を発揮し(第1の習慣)、目的を持ち(第2の習慣)、重要事項を優先する(第3の習慣)を身に付けることで、私的成功(個人が個人として成功すること)を達成し、「自立」した人間になります。

ただ、人間は自立しても一人で生きていけるわけではありません。互いに影響しながらより高い次元に行く「相互依存」のステージに行くために、Win-Winを考え(第4の習慣)、互いに理解し合い(第5の習慣)、相乗効果を発揮する(第6の習慣)ことで、公的成功(社会、組織での成功)を達成します。

そして最後、そこに到達するまでに行ってきたことをより高い精度で実現し、より高い次元に上がるプラスのスパイラル(螺旋)を回すために、肉体的・精神的健康や習慣の強化を目指すフェースが、刃を研ぐ(第7の習慣)です。

この7つが7つの習慣の全体像です。他人に責任を求める「依存」から、自分で責任を取る「自立」を目指し、自分だけでなく社会全体、チームでより大きな成果を達成する「相互依存」を目指すことが、本書の根幹にある流れです。
なんだか難しく書かれていますが、「依存」から「自立」に行くのは、単に大人になれ、ということです。時間が経てば大人になれると思っている人も多いですが、やっぱり大人というのは、自分のことは自分で決め、その結果に対して責任が取れる人間だと思います。社会人になって親のせいにする人はそんなにいないでしょうが、上司が悪い、同僚が悪い、部下が悪い、と他人のせいにする人はいますよね。そういう人はまだ自立できていない、子どもだということです。

「相互依存」はチームで成果を出そうぜ、ということです。チームといっても、家族も一つのチームですし、場合によっては地域、ご近所さんということもあります。会社や部もチームですね。そこで互いの能力を最大限に発揮し、シナジー(相乗効果)を目指します。
能力が10点の人が3人集まっていたとすると、悪いチームはそれぞれの能力が発揮できなくて、合計15点くらいになります。まずまずのチームは、みんなが一応能力を発揮して、30点くらいの成果が生めます。一方、良いチームは互いに相乗効果を生むので、足し算ではなく掛け算になります。10×10×10で、10000点もの成果が生めるのです。
本書では、子育てや家族で予定を立てることから、会社の新プロジェクトを成功させるまで、色んなシーンで語られているので、誰にとっても重要さを感じてもらえると思います。

刺激と反応の間の隙間

本書では最後に書かれている部分ですが、この本で最も重要なエッセンスが「刺激と反応にの間には隙間がある」ということです。
この考え方は、僕の中で革命でした。刺激と反応の間の隙間を意識するだけで、人生はかなり楽になると思います。人生が楽になれば、こうした新しい習慣を取り入れたり、学びを得たり、目標達成に向けて動いたり、いろんなことがやりやすくなると思います。

重要なエッセンスが大量にある7つの習慣で、最も重要なエッセンスと考える「刺激と反応の間の隙間」とはなにか。

例えば、雨が降っていたらどんな気分になりますか?

人によると思いますし、その日の予定などによっても変わってくると思いますが、平日、会社に行く日に朝起きて雨が降っていたら「今日は雨か、やだなー」という感じではないでしょうか。

しかし、世界中のどこでも、歴史上のいつでも、「嫌な雨」なんてものは降ったことがありません。
雨が降ったという事実(刺激)に対し、嫌だという感情(反応)が生まれているのであって、雨そのものに良いも悪いもありません。
同じ雨が人によっては恵みの雨だったりするわけです。

いろんな例で考えるとわかりやすいと思います。

会社の上司に仕事を振られたとします。これは、上司が仕事を振ってきた、という刺激が発生したわけですが、それに対する反応は色々ありますよね。面倒くさいという反応も、評価されるチャンスという反応もあるでしょう。

大切なことは、刺激はコントロールできないけれど、反応はあなた自身がコントロールできるということです。

雨が降っているという事実はあなたがコントロールできるものではないですが、それに対して「靴が濡れるから会社に行きたくない」と考えるか、「雨だからお気に入りのレインコートが着て行ける♪」と考えるか。「なんでよりによって打ち合わせの日に雨なんだ」と考えるか、「打ち合わせのアイスブレイクが決まったな。ラッキー」と考えるかは、あなたがコントロールできることです。

これが理解できたら、もう自立はできたようなものですね。
自立できていない人は「刺激=反応」と考えています。嫌なことがあったから嫌な気分になっている。嫌いな上司が仕事を振ってきたから面倒くさい、という感じです。これはつまり、外部からの刺激に責任を求めているわけですが、当然、刺激をコントロールすることはできません。雨を止ませることも、嫌な上司を最高の上司に変更させることもできないわけです。
これだと、自分で責任を取っていないので、自立できているとは言えません。

しかし実際は、刺激と反応の間には「解釈」という隙間があるのです。「刺激→解釈→反応」という感じですね。
この解釈があることで反応は自分がコントロールすることができます。世の中に、良い出来事も嫌な出来事も存在しません。ただの事実に対して、良いか悪いかという解釈を行い、その解釈によって反応を決めています。
このことが理解できたら、嫌なことがあったから嫌な気分になった、とは考えなくなりますよね。ある出来事があった。自分はそれを嫌な出来事だと解釈している。だから嫌な気分になるという反応を行った。というのが本当のところです。
そしてこの考え方ができれば、嫌な気分になったという反応は、嫌な上司のせいでも、外れた天気予報のせいでもなく、自分の解釈の責任だ、となります。つまり、自分のことに対して、自分で決めて、自分で責任をとる「自立」ができているのです。

20歳の時に7つの習慣をよくわからないというか、綺麗事な感じがして読み進めていました。そして最後、エピローグ的な部分で、「刺激と反応の間の隙間」という言葉が出てきて、全てが腑に落ちました。
それくらい、重要なエッセンスだと思います。

というか、この考え方がなければ、第1の習慣「主体的である」という部分で躓きます。主体的であるとは?外部からの刺激に対して反応するのではなく、自分の解釈を理解し、自分で決めているんだと認識することです。

パラダイムが全てを決めている

最も重要なエッセンス「刺激と反応の間の隙間」を説明したので、そろそろ本編に入ろうと思ったのですが、もう一つ、超重要なエッセンスがあるので、それも紹介させてください。パラダイムです。
パラダイムとは、「モノの見方」のことなのですが、実際に見た方がわかりやすいと思います。

有名な絵なので知っているかも知れませんが、あなたはこの絵が何に見えますか?
おそらく、ほとんどの人が老婆に見えたと思います。

では続いてこの絵を見てください。

答えを知らないつもりで見てくださいね。老婆に見えたと思います。

それでは続いて、この絵を見てください。

若い女性に見えると思います。

では続いて次の絵を見てみましょう。最初に見た老婆の絵を忘れたつもりで見てくださいね。

何が見えますか?おそらく、若い女性が見えたと思います。

しかし気付いていると思いますが、2枚目と4枚目の絵は同じです。
実際、2枚目と4枚目の絵だけを見せた時、老婆と答える人と若い女性と答える人はだいたい半々程度だそうです。しかし、1枚目を見せた後に見せると、ほとんどの人が老婆だと答え、3枚目の絵を見せた後に見せると、ほとんどの人が若い女性と答えます。

これがパラダイム(モノの見方)です。

同じ絵を見ても、その前に見たものによって見え方が変わります。

このことを自分や周りに置き換えてみましょう。
自分はこれまでの経験や性格から、いろんな価値観や常識があります。先ほどの実験でいうと、これが最初に見た絵です。
一方、他の人には他の人の経験や性格から、いろんな価値観や常識があります。つまり、あなたと周りの人は、最初に見た絵が違う状態にあるということです。

その状態で同じ体験をしたら当然、違う結果になります。
1つの絵がある人は若い女性に見え、ある人は老婆に見えるように、同じ体験をしても、その前提となるパラダイムによって、それに対する反応が違うのです。

このことは人付き合いでも重要ですね。嫌な上司はあなたにとって嫌な上司かもしれませんが、他の人にとっては良い上司かもしれません。でもそれは同じ人です。そして多くの場合、上司が人によって態度を変えているわけではないでしょう(そんな上司なら更に上の上司に伝えて辞めさせるべき)。つまり、1人の同じ人間が、あなたのパラダイムでは悪い上司に、他の人のパラダイムでは良い上司になったりするのです。
刺激と反応の間の隙間を理解する上でも、パラダイムは重要ですね。刺激と反応の間にある「解釈」という隙間が、パラダイムなのです。

人付き合いだけでなく自分自身の学びや成長でも、パラダイムという考え方を知っておくことは大切です。
例えば、1冊の本を読んで「この本には価値がなかったな」と思うかもしれません。しかし、その本に価値がなかったのではなく、あなたのパラダイムで見た時、その本に価値がなかったのです。

パラダイムをモノの見方と紹介しましたが、実際には価値観や在り方、人生観などといった方がいいかもしれません。
例えば、「自分は不幸な人間だ」と思っていたら、そのパラダイムを変えない限り、幸せにはなれないのです。逆に「自分は幸せな人間だ」と思っていたら、何が起こっても幸せかもしれません。パラダイムはそれくらい重要なのです。

刺激と反応の間にある「解釈」こそがパラダイムだと言いましたが、つまり、あなたの反応はすべてパラダイムが決めていると言ってもいいかもしれません。
あなたが何かに不満や課題を感じているなら、変えるべきは職場や家庭、住居や人間関係など、外的な要因ではありません。自分のスキルや知識でもありません。パラダイムを変える、つまりパラダイムシフトを起こす必要があります。

この考えは7つの習慣全体に染み渡っています。徹底して、「原則中心のパラダイム」に至ることを目標に書かれています。
具体的に「こういうことをした方がいい」「こう考えた方がいい」と書いてあることもありますが、その元になっているのは、そうした行動、考えが長期的には本人のパラダイムを変える可能性があるからです。

少し前に紹介した「依存」「自立」「相互依存」はパラダイムのレベルを表しています。
成果が出ないという事実に対し、「あなたのせいだ」「あなたの責任だ」「あなたがなんとかしろ」という反応をしてしまうのは、パラダイムのレベルが「依存」にあるということです。
そこから、7つの習慣を身につけることで、出来事に対し、「自分の責任だ」「自分でなんとかしよう」という、「自立」のパラダイムへ、「自分と他人の能力を最大限に発揮してシナジー生もう」という「相互依存」のパラダイムへ、パラダイムシフトを起こしていきます。

続きは7つの習慣パート2で

やはり歴史的名著ということもあり、1回の記事でまとめると長くなりすぎるので、7つの習慣それぞれはパート2で書いていこうと思います。

ですが、個人的には今回紹介した「刺激と反応の間にある隙間」と「パラダイムが全て」という2つがこの本で大事なエッセンスだと思います。

7つの習慣」を読む最終的な目的は、原則中心のパラダイムを身に付け、人生の満足度や成功を手に入れることにあります。
そしてそのためには、この2つが重要になります。
例えば、仕事での成功を考えた時、部下がミスをした、上司や顧客がが無理難題を言ってきた、という事実に対し、「チームでシナジーを生む」というパラダイムに基づいて反応できれば、良い結果に繋がるでしょう。
家族で旅行に行く時も、ひとりが「温泉がいい」、ひとりが「スキーがいい」、もうひとりが「実家の近くがいい」など意見が分かれた時、「チームでシナジーを生む」というパラダイムに基づいて反応できれば、全員の満足度が高い旅行ができると思います。

とはいえ、そんな簡単に行かないのが実際のところ。
ということで、次回はそれぞれの習慣を簡単に紹介していけたらと思います。

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